インターンシップを終えて、たくさん自分をアピールすることができたと喜んでいるインターン生は多いかもしれません。もしくは、あまり上手く就業することができずに今後の選考について不安になる方も少なくはないと思います。インターンシップでの評価は、帰ってからではもう一切変えることができないのでしょうか。
 そうではありません。たくさんの企業が、インターンシップを終えてから報告書の提出を求めています。このときに、良い報告書を提出することができたのなら評価は上がるのです。逆に、インターンシップ中はとても上手くプログラムをこなせていたとしても、参加していなかったとしても書けるような曖昧な報告書を出してしまうと評価はあまり良くありません。価値のある報告書を提出できるかどうかが重要となります。それでは、どのような報告書を書けば良いのでしょうか。

報告書の意味

 実際の就業体験も評価の重要な対象ですが、企業側はインターンシップ中にはインターン生がどのようなことを考えたり感じていたのかまではわかりません。働きぶり以外にも、その後の報告書が重要となります。企業側にとってはそれぞれのインターン生の報告を受けることで、今後のインターンシップの参考にもできますし、今回のインターン生を改めて評価することもできます。評価するのに文章があるとやりやすいことは皆さんも想像できると思います。しっかりとした報告をして、企業からの良い評価を手に入れましょう。
 報告書にはおすすめの書き方があります。自分なりのスタイルで書きたいという方もいるかもしれませんが、一定の形式で書くことによってインターンシップ担当者も読みやすいものとなるのです。たくさんの報告書を読む際に、読みやすいほうが評価もしやすいことは言うまでもありません。適切にインターンシップについて報告ができるように、気をつけて書きましょう。


インターンシップ参加の目的

 報告書を書き始める際に、まずは今回のインターンシップに参加しようと思った目的を端的に書きます。内定を取るためであったり今後の選考で有利になりたいからインターンシップに参加したという方も多いとは思いますが、そのような曖昧な目的はよくありません。そのような内容であれば、誰でも書けてしまうためです。
 例えば、今回のインターンシップのプログラムにおいてどのようなことを学びたかったのか、それが今後の活動にどのように活かすことができるのかを書くのが良いでしょう。あまり長々と書く必要はありません。要点をまとめて、なぜ参加させていただくことにしたのかを述べます。
 あくまでも報告書なので、目的を持つようになった理由や背景など詳しいところまでは書かなくても大丈夫です。報告書を書いていくにあたっての導入部分なので、その後の考察や感想を書きやすくするためのものだと考えれば書きやすいです。読みやすさを重視して書いてみましょう。

インターンシップの内容を具体的に記述する

 報告書には、今回参加させていただいたインターンシップのプログラムの内容を具体的に書いてください。プログラム一つ一つの中身やそこではどのような流れで就業体験をしたのかをわかりやすく書くのです。それぞれの就業体験の目的や狙いを書くことでインターンシップ全体の目的もわかりやすくなります。
 そして、プログラムを実際に行ってみて自分が学んだことや感じたことを報告していきます。ただの感想文ではなく、読んでいる人にしっかり伝わるようなレポートとして書くことが重要です。インターンシップから帰ってきた後ですのでいろいろな気持ちがあると思いますが、主観的になりすぎずにわかりやすく記述することを心がけましょう。自分のためだけの報告書ではなく、読み手のための報告書でもあるのです。
 特に注意することは、とにかく具体的に書くということです。インターンシップに参加していなくても、ホームページを見るだけで書けるようなことを書いても意味がありません。ここで内容を詳細に書いておくことによって、その後の感想や考察も進めやすくなります。また、参加したことを意味のあるものとしているような報告書を書くことによって、企業側から良い評価を受けることができるかもしれません。実際に参加した自分にしか書けない内容を書くように気をつけてください。


報告書は自分のためであり読み手のため

 インターンシップの報告書は大学であったり企業であったり、どこかに提出するものです。なので、大学側や企業側のためだけのものと考えてしまいがちなのですが、これは自分のためにも役に立ちます。
 インターンシップの報告書を書くためには、具体的なプログラムの内容や自分の学んだこと、経験したことを整理することが必要になります。こういった情報が頭に入っていると、今後の就職活動でも役に立ちます。例えば、学生時代に頑張ったこととしてインターンシップのことを話すとした場合に、スムーズに内容をまとめることができるのです。
 報告書を書くということは、インターンシップの最後のプログラムの一つであり、自分のためにもなるということを意識しておきましょう。書いていくことでその時には気が付かなかったものが見えることもあり、自分にとって有意義な時間となるはずです。今後の就職活動のためにも真面目に報告書を書いてください。良い報告書を提出することによって、企業側からの評価も上がり今後が有利に進められるはずです。


今回の感想と考察でまとめる

 インターンシップの報告書を最後にまとめるには、考察や今回参加させていただいた感想を書くのが良いです。そのような内容を終わりに持ってくることで、きれいにまとめることができます。感想はインターン生それぞれのものなので、思ったことをいろいろ書いてみましょう。自由に書いても大丈夫ですが、あくまでも提出先のある報告書であるということは忘れないようにしてください。プログラムを通して学んだことやそれらをどのように今後活かしていくのかを書くと書きやすいです。
 そして、感想だけで終わってしまう方も多いですが、考察も付け加えることで他のインターン生と差別化することができます。考察というと悩んでしまう方も多いと思います。例えば、インターンシップを受ける側の目線ではなく、企業側の目線を持って考えてみることがおすすめです。企業側はなぜインターンシップを行っているのか、カリキュラムの目的はなんだったのか、インターンシップ担当者の方が教えてくださったことの意味はどのようなものだったのか、たくさん思いつくと思います。考察をすることによって、貴重な就業体験を今後の就職活動や社会人生活に活かすために役立たせることができるのです。


企業への謝辞

 感想や考察を書いて報告書をまとめた後には、企業側への謝辞を書くことも重要です。インターンシップへの感想や考察を踏まえながら謝辞を書くことによって、本当に感謝しているのだという気持ちを伝えやすくなります。インターンシップで行わせていただいた就業体験は、企業側が多くのコストを払って与えてくれた貴重なイベントです。良い就業体験ができたことへの感謝の気持ちを伝えるようにしてください。参加当日のお礼も大切ですが、報告書で改めて感謝を伝えることで好印象を与えることができます。

報告書の提出まで気を抜かずに!

 インターンシップから帰ってきて終わった気分になってしまうかもしれませんが、報告書の提出まで気を抜かないようにしましょう。報告書は今後の選考にも関わりますし、自分自身のためにも役に立ちます。意味のある報告書を提出できるように頑張ってください。