帰ってきても、インターンはまだ終わりじゃない!

インターンシップが終わり、油断しているそこのあなた。
ほっとするのはまだ早いです。何かお忘れではないでしょうか。
インターンの終わりに企業や大学から、宿題が出されていませんか?

インターンシップでは、様々な業務や人との出会いがあります。
それらを通して、あなたはきっと多くのものを得られたことでしょう。
しかし、得られただけでは不十分です。
そう、あなたがインターンシップで得たものをフィードバックするための作業が残っています。

それが、「レポートの提出」です。

レポートとはいっても、大学の授業で書くものとは異なります。
インターン報告書と言っていいでしょう。
あなたがどうしてその企業のインターンに参加したのか。参加した結果、どのような経験をして、何を得ることができたのか。どのような準備をして参加したのか、またどのような準備が必要であるか。
そこで得られたあなたの経験が、大学の後輩やインターン先の企業に生かされます。
だから、レポートという形をとって情報共有の場を作っているのです。

とはいっても、いきなり書けと言われても困りますよね。
何を書けばいいのか、どんな順番で書けばいいのか、不安ですよね。

インターンのレポートは、提出先が2種類あります。
所属している大学に提出する場合と、インターン先の企業に提出する場合があります。
そしてどちらに出すかによって、書くべき内容や書き方も変わってくるのです。

そこで今回は、あなたのインターンシップの報告書をお手伝いしちゃいます。

どんなことを書けばいいの?

レポートの中で書くべきことはいくつかあります。ここでは、レポートに書くべき基本的な内容についてお話します。
まず、あなたがインターンに参加した理由です。なぜ数多くの企業の中から、その企業のインターンに参加したのか。自分が何のために、何を経験したいと思ったのか。
そして重要なのが、インターンを経験して得られたものや、新たな発見などです。
インターンは就職前に企業の雰囲気を感じることのできる貴重な機会です。それと同時に、採用側である企業が学生を見る場でもあります。レポートによって、あなたがどのような意識を持ってインターンに参加し、何を持ち帰ることができたのかをまとめて採用側に伝えることができるのです。

「参加した理由」と「得られたこと」の2つが最も重要で、かつ基本的な内容です。
そのためには、いきなり文章を書き始めるのではなく、まずはメモのような形で整理することをオススメします。
メモですから、まとまっていなくても大丈夫です。
自分の志望動機、インターンの日程や内容、それぞれから得られたことなどを一度全て書き出しましょう。
この段階ではまだ、抽象的でも構いません。

例えば、
「社員の方を交え、インターン生全員でディスカッションをした」
「販売営業を行った」
くらいで問題ありません。

それらを全て書き出し終えたら、内容をより細かくしていきます。
「ディスカッションを行った」→「○○という商品の販売促進について議論を交わした。」
「販売営業」→「××という場所で△△という商品を、□個売った」
というように、できる限り詳細に書いていってください。

レポートを書く際に、最も気をつけていただきたい点がここなのです。
つまり、とにかく内容を具体的に書くことです。
抽象的な内容になってしまうと、いくら素晴らしいことを経験したと思っていても相手にうまく伝わりません。
「様々な実務経験を積ませていただきました。」
「社員の方もみんないい人たちで…」

ではなく、
「実際の営業を見たうえで、社員の方を相手に営業の練習を行いました。」
「社員の方からは、学生採用において重視する事などの普通では聞くことができない話を聞かせていただきました。」
というように、何をしたのかを具体的に書くことが大事です。文字数も稼げますし、何が得られたのかという内容につながりやすくなります。

具体的に書くことができれば、あとはそれらを繋げていくだけです。
とはいっても、この順番も中々に難しいですよね。

順番としては、最初に自分がインターンに参加した理由。
次に、何を行ったのか。
そして最後に、それらの内容から何を得ることができたのかです。

全てを詰め込む必要はありません。それをするとむしろ中身がぐちゃぐちゃになってしまいます。
インターンの内容は自分が最も印象に残ったことや、得られたものが大きかったことを書くのがいいでしょう。
内容を選べば、あとはそれにくっついている経験や感想を付け足すだけでいいのです。

これで、基本的なレポートのできあがりです。

しかし、これで完成ではありません。
提出先によって、調整が必要になります。


インターン先の企業に提出する場合

インターン先の企業から、報告書の提出を求められることも多いです。
企業側もインターン生からのフィードバックを待ち望んでいます。
学生側からの意見や感想が、翌年以降の内容の改善につながるからです。
採用する側とされる側で、もちろん見ている点は異なります。学生側から出た意見をもとにしてインターンをより良いものにすれば、その分良い人材を探すことができますからね。

さて、インターン先の企業に報告書を提出する場合は、内容や文体には特に気を付けましょう。
適当に書いた場合、向こうはすぐに見抜きますよ。
内容の具体性はもちろんのこと、その企業でしか体験できなかったことなどもあれば書いておきましょう。

先方にお礼を申し上げるのも忘れてはいけません。
学生と企業の双方にメリットがあるとはいえ、機会を提供しているのはあくまでも企業側です。企業は多くのコストを支払って、インターンシップという機会を創っているのです。

報告書の最後に、
「このような機会をくださった株式会社人事部○○様ならびに社員の皆様に、この場を借りてお礼申し上げます。」
というようなお礼の言葉を書いておくのが良いでしょう。

ただ、企業へのお礼は基本的にインターン翌日にお礼メールを送るのが普通かと思います。
これはあくまで報告書なので、内容を長く、お礼の言葉は短くしましょう。


大学に提出する場合

在籍している大学からも、インターンシップを終えた後に報告書の提出を求められる場合があります。
特に、大学を経由する形で応募するインターンなどはこのようなことが起きます。

大学に提出するレポートの場合には、先ほどお話しした基本的な内容に加えて、インターン先の企業そのものやインターンでの一連の流れの中で、どのような点がマイナスだと感じたかなども書いてしまいましょう。

「いちいち大学を経由して連絡が来るから動きが遅くなってしまう」
「同じ作業しかできなかった」
「インターン生は怒られっぱなしだった」
などなど、不満と感じた点を書いてしまうのです。もちろん、無理に書く必要はありませんよ。

ただ、例えば大学が斡旋したインターンシップに何かしら問題があるのなら、改善するのが大学側の仕事です。
インターン先に問題があるのなら、学生を守るのも大学側の仕事です。
そしてあなたの報告書が、後輩を守ることにもつながります。

まとめ

最後におさらいしておきましょう。ポイントは5つあります。

まずはレポートを書く前に、情報をメモとして書き出してください。
そしてそれらを具体的にすることに注意しましょう。
書いていく順番は、志望動機、インターン内容、得られたことです。
提出先が企業ならば、お礼を書きましょう。
大学への提出ならば、マイナス面も書いてしまって構いません。

これらがレポートを書くにあたり、重要となる点です。
形にさえ慣れてしまえば、苦戦せずに済むかと思います。

自分が考えていることのブラッシュアップにもつながりますので、きちんと書いておいて損はないですよ。

このコラムが皆様の助けになれば、幸いです。