職種や業界ごとにインターンシップに難易度がある?

 参加することで就活生には多くのメリットがあるインターンシップですが、職種や業界によって難易度に差はあるのでしょうか。自分の希望している職種や業種の難易度は気になる方は多いと思います。インターンシップに応募する前に難易度を知っておくことで、対策もしやすくなるはずです。また、業界によっては一般的な就業体験や説明会がメインではなく、最終選考のような意味合いを含んでいるインターンシップも存在します。もしも自分の希望する業界のインターンシップがそのような重要な意味合いを持っているのであれば、内定獲得のために本気で対策をして臨まなければなりません。後悔のない就職活動をするためにも、しっかりと自分の業界のインターンシップの位置づけを知っておきましょう。参加するための難易度や行う業務の難易度など、様々な職種や業界のインターンシップについて紹介します。

早期内定を出す会社は?

 インターンシップは、就職活動をしている学生に対して実際に企業で就業体験をしてもらうというものです。就活生としては企業に勤める前にどのような会社なのかを自分の肌で感じることができるため、とても役に立つありがたい制度だと思います。
その企業に務めなかったとしても、真面目に取り組んだインターンシップの経験は社会人になったときに活用できるものです。企業側はどうでしょうか。
確かに、自分の会社を気に入った学生が入社してくれるというのは嬉しいことですが、インターンシップを行うためには時間もお金もかかってしまいます。そのために人員も割く必要があり、簡単に行うことはできません。そのようなインターンシップにおいて、企業側もどの程度かはバラバラであるものの学生のことを評価していると考えるのが自然です。インターンシップも採用活動の一つだと考え、優秀な学生を他の企業よりも先に確保したいと思うのが当然ではないでしょうか。

 企業によっては、早い段階で内定を出す場合があります。それは経団連に所属していないベンチャー企業や中小企業、外資系の企業で行われます。それらの企業はインターンシップを大学3年生の秋頃から始め、かなり早い段階で内定を出しています。これを早期内定と言って、早期内定をもらうことによってかなり気持ちの面で就職活動が楽になり、その後の企業の選考にも集中できるという学生が多いです。そういった企業は早期内定狙いの学生が多く応募するため、その分の難易度が他よりも高くなると考えられます。

IT系のベンチャー企業の場合

 IT系のベンチャー企業は、夏のインターンシップに参加した場合、だいたい10月から12月頃の間に早期選考が行われることがほとんどです。IT系のベンチャー企業は、プログラムの内容も厳しいものが多いです。企業によっては徹夜で会社に泊まり込む必要が出てきてしまう場所もあるというほど、過酷な就業体験になる場合もあります。したがって、体力面でもタフさも必要となってきます。ベンチャー企業、特にIT系で働いている方々は、自分の行っている仕事に大きなやりがいを感じて毎日を送っているように思います。その分、実際の業務内容もハードなものになってゆくのでしょうし、やりがいがあることを喜べる方にはそういった環境にいることは楽しいものだと思います。したがって、入社してからも自分たちと一緒にやりがいを感じながら働いていけるのかどうかという点を重視される業界です。体力的な面も含め、就業体験の難易度は高いと言えます。更に、メガベンチャーは人気があるためインターンシップ参加の難易度も高めです。しっかりとその企業について研究し、体調を整えて臨みましょう。

通信キャリア業界の場合

 通信キャリア業界は学生に人気の業界です。通信キャリア業界もインターンシップでの評価がその後の選考に関わってきます。
インターンシップでの評価によっての早期選考が行われます。夏のインターンシップに参加している場合、内定者には2月には内定が出ます。採用人数が多い企業もあり、就職活動を早めに始めてインターンシップに参加した学生は有利になると言えるでしょう。
優良企業にも拘らず、応募者がそこまで多くない場合を考えるとおすすめです。採用に関わるので、そうでない業界よりは参加の難易度は高めです。また、就業内容も実際の業務を希望する職種に分かれて実際にやってみる企業もあるので、就業体験の難易度も高めだと考えられます。

総合商社業界の場合

 IT系ベンチャー企業や通信キャリア業界に比べるとそこまで採用に直結しない場合もありますが、優秀な学生は声をかけてもらえます。
また、インターンシップ参加者のみに与えられる選考ルートがある企業もゼロではありません。そこまで採用に関わらない可能性があるのならあまりインターンシップに参加する難易度は高くないのではないかと考える方もいるかもしれません。
しかしながら、近年では今まで人気だったメーカー業界への志望者が商社業界に流れているという話もよく聞きます。
したがって、インターンシップ参加の難易度も高いと考えておくのが無難でしょう。就業体験では、リーダーシップやマネジメント能力を判断されるようなプログラムが多いです。そういったことに自信がない方には難易度は高めと言えます。どちらかというとインターンシップよりも本選考の方を重視する傾向にある総合商社ですが、インターンシップに参加して本選考でも即戦力をアピールしましょう。

コンサルティング業界の場合

 国内でも国外でも、コンサルティング業界は人気が高い業界の一つです。特に明記はされていなくとも、学歴を重視する企業も多いと言われています。そのようなときに、有名なコンサルティング会社から内定をもらいたい学生はどうするべきでしょうか。答えは、インターンシップで学歴以外の長所をアピールすることです。したがって、そのように考える学生がインターンシップに応募する事が多いです。
つまり、インターンシップに参加する難易度は高いと言えます。また、就業内容としても実践的なものを扱う企業が多いようです。そのような企業では、インターンシップでの評価によっては内定にも関わると考えられるでしょう。
とはいえ、単なる簡単な作業だけを行うプログラムを行っている企業もあるため、就業内容の難易度はそれぞれです。しっかりと情報を集めてからインターンシップに参加するようにしましょう。

広告業界の場合

 広告業界は他の業界と比べて特にコミュニケーション能力を大切にしている企業が多いため、インターンシップでの活動を通じて企業へのアピールをすることが大切となります。
また、大手広告代理店を中心に、変わったプログラムでのインターンシップを行ってる企業も多いです。そのため、企業が本選考や内定後にどのような空気感を持っていてどのような人材を求めているのかを知るためにもインターンシップは非常に重要であると言えます。したがって、インターンシップへ参加するための難易度は非常に高いです。

インターンシップの選考を突破するために、入念な自己分析やエントリーシート執筆、面接対策を行う必要があります。就業内容も、実践的なものや特徴的なものが多いので、自分に合わないプログラムだった場合は難しいと感じる方もいるでしょう。

職種による難易度の違いは?

 まず、インターンシップでもよく挑戦することになるであろう営業という職種は、基本的なビジネスマナーや営業のやり方を身につけることができます。業界によっていろいろな形態で営業が行われるため、難易度は様々です。多いのが電話営業で、用意されたリストにひたすらかけていくというものです。いずれの形態にしても、営業を断られることもある精神的にタフでなければ難易度は高く感じるかもしれません。しかしながら、募集が多い職種ですし未経験でも行うことができるため、インターンシップに参加するための難易度は低めだと言えます。
 他に、例えばデザイナー等の専門職はどうでしょうか。こういった職種は、未経験募集と書かれていても実践的な内容を扱う場合は完全に未経験だと少し難しい場合があります。しかしながら、実際に働いている社員の方々に実務的なアドバイスを受けることができるのは非常に有益です。難易度が高くとも参加する価値があるでしょう。

終わりに

 職種や業界によって、インターンシップの難易度はそれぞれ違います。もちろん、企業によってもそれぞれのプログラムがあり、決まった難易度というものはありません。したがって、どんな職種や業界だとしても、まずはしっかり情報を集めて準備をするということが大切になります。後悔しないインターンシップにできるように頑張りましょう。