平均年収が高く待遇も良いために新卒の就活先として損保業界は人気です。このような理由から損保業界で働きたいという就活生の中には3メガ損保の一角を担う三井住友海上に入社したいと思っている人は少なくありません。ただし、損保業界は商品やサービスの差がわかりにくい分だけきちんとした業界研究、企業研究が必要となります。本記事では三井住友海上の内定を勝ち取る為の情報についてまとめました。

三井住友海上について知っておきたいこと

三井住友海上は日本の損害保険会社です。損保業界は経営統合が進んでおり保険会社の集約が行われて一般的に「3メガ損保」というグループができています。3メガ損保というのは「東京海上ホールディングス」「MS&ADホールディングス」「損保ジャパン日本興亜ホールディングス」という3つのグループの事を指しますが、そのうち三井住友海上は「MS&ADホールディングス」の中核を担う会社です。

三井住友海上は単体だけでも売上約2.5兆円、経常利益は約2200億円の巨大な企業で、東京海上、損保ジャパンに継ぐ業界三位の企業となっています。三井住友海上に限らず保険業界では世界規模のM&Aが活発に行われており、三井住友海上も様々な国の保険会社とM&Aを繰り返して事業規模を拡大しています。このように日本だけではなく世界に進出している企業だと言えます。

職種や年収について

平均年収はここ数年の間700万円から800万円の間で推移しています。転勤のない地域社員として入社するか、全国転勤のある全域社員として入社するのかによって年収は変わりますが、全域社員の方が年収は高くなります。初任給は全域社員24万1000円、地域社員18万480円となっていますが、その後の昇給幅は全域社員の方が大きいと考えられます。全域社員ならば順調に出世すれば30代なかばで年収1000万円に到達すると考えられます。また、完全週休二日制でフレッシュアップ休暇などの特別休暇もあり、雇用保険や労災保険等だけではなく社員寮や社宅があったり、財形貯蓄制度や企業年金基金があったりと福利厚生は一般的な企業と比較して充実していると言えます。

採用コースは総合コース、スペシャリストコース、外国人留学生コースの3種類が用意されています。総合コースは様々な部署に配属される可能性があるコースで、リスクコンサルティング、損害保険の引き受け、代理店の営業支援、資産運用、経営や総務などのバックオフィス業務等様々な業務を行います。総合コースは更に全域社員と地域社員に分けて採用されています。

スペシャリストコースは入社後に働く部門があらかじめ決定されている採用コースでアクチュアリー、経理、自然災害リスク分析関連職の3つのコースがあります。アクチュアリーコースは商品分、経理部門、運用部門のどこかに、経理コースは経理部門に、自然災害リスク分析関連職は自然災害リスク分析関連職部門に配属されます。総合コースはどこの学部からも採用される可能性があるのに対して、スペシャリストコースは大学時代の選考が各コースに必要なスキルと合致している必要があります。初任給は全域社員と同じとなります。

外国人留学生コースは、外国人留学生の為の採用コースで、総合コースの地域社員以外のすべてのコースに応募する事ができます。


三井住友海上のインターンシップとは?

三井住友海上に限らず損保保険会社は各社大学生向けのインターンシップを開催しています。気になるのはインターンに参加するとその後の選考に有利になるのかという事ですが、基本的にはインターン参加者限定の特別選考ルートは用意されていないようで、三井住友海上は内定者の数が多いために、インターンシップに参加しなくても内定が貰える可能性は十分あると考えられます。

ただし、三井住友海上の志望度合いが他の保険会社と比較して高い場合は、ぜひインターンシップを受けるべきだと考えられます。学生の目線から見た時に、普段あまり利用する事がないので損保業界というのは具体的にどのような仕事をしているのか判断するのが困難です。つまり、就職先として人気の業界ではありますが、反面企業研究をできている学生は少ないので、インターンシップを利用して保険業界や三井住友海上に関する知識で他に就活生より優位に立てるからです。

また、もう1つメリットがあります。保険業界は商品で差別化しにくい人気業界だからこそ、志望している学生に内定を出したけれども、競合他社で働く事になったということを一番に恐れます。つまり三井住友海上にどの位入社する意欲があるのかを気にしているわけですが、三井住友海上のインターンを受けているという事で、自分の熱意を伝える事ができますし、なぜ三井住友海上を選んだのかと聞かれた際にはインターンの際のエピソードなどを絡めて具体的な理由を説明しやすくなります。

三井住友海上のインターンは「MSI COLLEGE」という名前で最大15日間のインターンシップとなっています。インターンは更に細かいカリキュラムに分かれていて、そのうち参加が必須となっているのはMSIインターンシップ5DAYS、アクチュアリーインターンシップという5日間のインターンで、あとのコースの選択は任意となっています。

任意で参加可能なインターンシップとしては4日間の職場受入型のMSIインターンシップPremium、4日間かけてチームでビジネスプランを策定、発表するMSIビジネスコンテストなどがあります。

インターンシップを受けるためには選考に合格する必要があり、三井住友海上の採用サイトから新規登録を行い、エントリーシートを提出し書類選考に合格すれば、WEB適正検査、その後に二次選考のグループディスカッションかグループ面接があって二次選考に合格したらインターンシップへの予約ができます。また平日にインターンシップは開催されるので、大学の講座やゼミ、アルバイトなどの時間をきちんと調整しておく必要があります。

選考フローとその対策

採用の選考フローについては一般的な新卒採用と同様で、エントリーシートを提出してSPIを受けて何回かの面接を経て内定という事になります。

基本的に圧迫面接は無いようなので恐れる必要がありませんし、SPIも事前に対策しておけば十分に通過する事ができます。重要なのは三井住友海上に入社したいという熱意を伝えるという事です。さきほどのインターンシップの項目でも説明したとおり、損保業界は業界として人気でビジネスモデルもあまり差別化されていないので、学生も3メガ損保を全部受けている事が普通です。事業規模や平均年収で言えば東京海上の方が上になっている年が多いので、内定を出して自社に本当に入社するのかという事を非常に気にされます。

このような観点から、三井住友海上から内定を得るためには特に同業他社と比較して三井住友海上のどのような所に魅力を感じているか、どの位入社したいのか熱意を伝える必要があると言えます。


まとめ

以上のように三井住友海上の情報や内定を勝ち取るために行うべきことについて説明してきました。内定を獲得するためには、必ずしもインターンシップに参加する必要はありませんが、企業研究を深めて、面接で志望順位の高さをアピールするためにも、志望順位が高いのならばとりあえず5日間のインターンシップには参加しておいたほうが良いかもしれません。

また、損保業界は業界全体で人気があり、どこの企業も同じようなビジネスモデルなので、大手損保は全部受けているという学生は少なくありません。このような学生と差をつけるために、なぜ三井住友海上に入りたいかという事を明確にして面接に臨む必要があります。そのためにも、業界や企業研究をしっかりと行っておいた方が良いでしょう。