就活時に「クールビズでお越しください」と言われたら?

2019年卒の学生も6月から企業の選考が開始され、夏にかけて試験や面接に行く機会が多々あります。また大学3年生や大学院1年生に関しての、夏のインターンシップ・説明会等で、企業に訪問することもあるでしょう。

就活の服装といえば  リクルートスーツ  ですが、夏の暑い時期にジャケットやネクタイを着用して選考に向かうのは、なかなか大変です。そんなときに登場するのが  「クールビズ」  というスタイルです。

昨今では、クールビズが定着している企業も多く、就活生にも軽装での来社を指定することが増えています。企業での基本的なクールビズの期間は、5月初めから9月末までとなっています。7月、8月ともなると、スーツ姿で外に立っているだけで汗だくになるほど暑い時期です。就活生にも軽装を呼びかけようという企業からは、  「選考にはクールビズでお越しください」  と言われることもあるでしょう。企業から就活生に対する配慮なので、このように指定された場合は、素直にクールビズで選考に向かいましょう。

しかし、学生を悩ませるのが  「どんな服装で行けばいいのか?」  ということ。

企業から「ノージャケット・ノーネクタイ」と言われた場合でも、シャツは半袖でもいい?ボタンはどこまで留める?本当にネクタイはしなくていいの?など、一口にクールビズといってもあれこれと悩むポイントが出てきます。

今回はそんな就活生のために、クールビズの正しい服装・マナーについて解説します。


就活時の基本的なクールビズの服装とは?

まず知っておいてもらいたいのが、就活時のクールビズは「ラフな格好」とは違います。

軽装が認められていても、そこは大事な選考の場であり、服装のマナーは守らなければなりません。そのため、カジュアルさ、着崩しなどを考える必要はないのです。一方で、就活時のクールビズの服装は、会社や個人によって意見が分かれるため、「絶対にこれ」という明確なスタイルはありません。ただし、「正しい服装」や「この服装であれば問題なし」という基本があります。 

一言でいうと、  就活のクールビズは「リクルートスーツのジャケットとネクタイがない服装」  です。

クールビズは、あくまでも暑さ対策のための服装であり、仕事をする服装ということに変わりはありません。なので、就活時でも相手に与える印象やマナーを考え、だらしない格好に見えないことが大切です。

男性・女性がどんな服装にすればいいのか、以下に具体的に説明しています。「クールビズでどうぞ」と言われた選考・面接には、このような服装で臨みましょう。

・就活時にふさわしいクールビズの服装【男性編】

ジャケット、ネクタイは不要  です。ネクタイをしていなくても、シャツを正しく着ていれば大丈夫です。
シャツは  無地・白  であれば、長袖でも半袖でもOKです。悩むようであれば長袖にしましょう。中には、半袖はカジュアルすぎると考える面接官もいるため長袖が無難です。

そのとき、注意したいのが  「腕まくり」  。 
腕まくりをすることによって、だらしないと思われてしまう可能性もあります。腕まくりをしないように心がけ、袖のボタンまで留めましょう。

また首元も第一ボタンまで全て留めておきましょう。ネクタイをしていないからといって第一ボタンまで開けていると、緩みがあるという印象を与えてしまいます。ボトムはスーツのパンツ(色は黒・紺・グレー)、靴は革靴を履きましょう。

・就活時にふさわしいクールビズの服装【女性編】

女性の場合も男性と同じく  ジャケットは不要です。

無地・白のシャツであれば、長袖、半袖、五分袖、七分袖、いずれの長さもOKです。
悩むようであればカジュアルに見える半袖は避け、腕まくりせずにしっかり袖のボタンを留めましょう。
首元も第一ボタンまで留めます。スキッパーカラーであれば、第一ボタンがないので首元が開いていても大丈夫です。

ノージャケットの場合、インナーが透けて見えることもある  ので、その点はしっかりと対策しましょう。白いインナーは意外と透けるので、ベージュがオススメです。シャツもインナーが透けにくいものを選ぶと良いでしょう。

ボトムはスーツのスカートかパンツ(色は黒・紺・グレー)で、  ストッキングは必須アイテム  です。穴があいている・電線しているストッキングはNGのですので、替えのストッキングをもう一つ持ち歩いていると何かと役に立つかもしれません。
スカートは短くならないように注意。パンツの場合はベルトを忘れないようにしてください。靴はパンプスを履きましょう。

男女ともに、ジャケットを着用しないことになるため、シャツが目立つことになります。汚れがないか、アイロンがかかっているかといった清潔感に気を配りましょう。また、サイズ感が合っているかどうかもポイントです。


クールビズで選考に行くことが心配であれば

服装はわかったけれど、企業が指定したからといって  本当にクールビズで行って大丈夫なのか  、と心配する方もいると思います。
指定されている以上クールビズで行くこと自体は問題がなく、むしろ正しいクールビズの服装かどうかが大切です。

それでも、クールビズよりもジャケット・ネクタイ着用の方が好印象なのでは…、自分だけがクールビズで行った場合に浮いてしまうのでは…、面接官はきっちりスーツを着ていたらどうしよう…など、可能性を考え出すと心配になってしまいますよね。

そんなときは、  ジャケットとネクタイを持参しましょう 
どちらにも対応できる準備をしていけば、なにも心配することはありません。また、ジャケットがあれば冷房の効いた電車の中や、室内でも調整することができます。クールビズ用に通気性のいい素材で出来たジャケットもたくさんあります。
ジャケットを着用していき、面接官に「暑ければ脱いでいいですよ」と言われたら、その場でジャケットを脱いでも大丈夫です。

さらに確実な方法として、志望企業に在籍しているOB・OGに聞くという手もあります。当時の選考ではどうだったのか、どんな服装で行けばいいのか、企業ごとのリアルな話を聞くことができるでしょう。
また、説明会のときの社員さんの服装を確認しておくと参考になるかもしれません。


判断に迷うときや、企業からの指定がないときは

注意したいのは、  真夏だからといって、どこにでもクールビズで行っていいわけではない  ということです。
就活の基本的な服装は、ジャケットを着て、男性であれば  ネクタイを着用するスーツスタイル  です。
就活時のクールビズについては、企業の風土や面接官の価値観が関係しているのが現状なので、どの場所でもクールビズが認められているわけではないのです。 

また、判断に困るのは「  弊社ではクールビズを推奨しています  」とだけ、メッセージやメールに書かれている場合です。 
これではどの服装で行けばいいのか判断がつきません。推奨しているのであれば、企業はクールビズを取り入れているのでしょうが、クールビズで来てくださいとまでは書いていないのです。このように判断に困る場合や、企業からの指定がない場合は、夏場でもジャケット・ネクタイ着用のスーツスタイルが無難です。服装は学生の判断に委ねているという企業も多いので、正しい服装であれば問題はありません。

会場での自分の服装が気になって、試験や面接で力を発揮できなかった…ということにならないようにしたいですね。


最後に

就活時のクールビズは気になるポイントがいくつかありますが、正しくマナーを守り、清潔感があれば、自信を持って選考に臨むことができます。夏場にジャケットを着てネクタイをつけていることで怒られることはありませんし、指定されたとおりにクールビズで選考に行ってもマイナス評価にはなりません。

正しい服装で選考に行くことで、試験や面接にも集中することができます。クールビズの服装に悩むことなく、悔いのない就職活動にしていきましょう。