就活生から絶大な人気を得ている銀行系の仕事には、どんな魅力があるのでしょうか。

今回は、メガバンク・信託銀行の業界研究をしていきます。

銀行とは何かをお伝えし、銀行業界の動向やランキング、職種情報や将来性についても網羅していきます。

銀行業界の仕組みを知り、どのようにして収益が挙げられているのかを学びましょう。

銀行への就職を希望している人は、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。


1.そもそも銀行とは?


銀行とは、どのようなシステムをもとに成り立ち、どのような種類があるのでしょうか。

銀行の業務内容についても気になるところです。

以下より、銀行とは何かについて詳細にお伝えしていきます。


1.1 銀行とは?

銀行とは、お金に関する取引全般を担う金融機関のことです。

預貯金管理やお金の引き出し、ローンについて総括しているのが銀行です。

みなさん銀行口座をお持ちかと思います。

手持ちの銀行口座を使って銀行の ATM から入出金を行うことも可能です。

お金に関する相談事がある際には、銀行に設置されている窓口で話を聞いてもらえます。

銀行という機関が初めて日本に設立されたのは、明治維新後とされています。

それまでに銀行に近い両替商という概念は江戸時代から知られていたそうです。


1.2 銀行の種類

銀行の種類は、大きく分けて 4 つあります。


1 つ目は、メガバンクです。

メガバンクとは、経済的に発展している大きな都市に設立される都市銀行です。

本店の拠点は、基本的に主要都市にしか設置されません。

全国規模で業務を展開している銀行をメガバンクと言います。


2 つ目は、地方銀行です。

地方銀行はメガバンクとは正反対の方針で業務を展開しています。

地方都市を主なサービスエリアとする一般の銀行です。

各都道府県に担当の銀行があるというイメージをもつと、地方銀行の仕組みを理解しやすいでしょう。

国内の地方銀行では、ふくおかフィナンシャルグループや横浜銀行が有名な地方銀行です。


3 つ目は、ネット銀行です。

ネット銀行は、ここ最近で利用者が増加した銀行です。

必要最小限の店舗しか置かず、基本的な取引はネット上で行うのが特徴です。

スマホやパソコンから簡単に入出金が行えるのが特徴の銀行なのです。


4 つ目は、信託銀行です。

信託銀行とは、銀行から委託された業務を行う機関のことです。

信託業務には、金銭信託・貸付信託・年金信託・証券投資信託などの種類があります。

大手一般銀行やメガバンクが主な取引先となります。


1.3 銀行の業務

銀行で働く人のことを一般に銀行員と言います。

銀行員が行う業務には、貸付業務と預金業務があります。

貸付業務とは、銀行にあるお金を融資する業務のことを指します。

銀行と提携済みのクレジットカードローンに関する融資が最も行われている貸付業務です。

預金業務とは、文字通り、顧客からお金を預かる業務です。

毎月の積立貯金が主な預金業務にあたります。


2. 銀行業界の動向

銀行業界の現状はどうなっているのでしょうか?

日本と海外の銀行業界の現状を知ることで、銀行業界の課題が見えてくるはずです。

以下より、国内外の銀行業界の動向をお伝えしていきます。


2.1 日本はメガバンクが収入源

銀行業界は、メガバンクを中心に収益を確保しています。

規制緩和後からメガバンクの吸収合併の傾向は強くなっています。

元々は大手の一般銀行だったところが、合併によってホールディングス化しているのです。

それにより、提供出来るサービスが増え、一般銀行よりもメガバンクの方が収益を上げやすくなっているわけです。


2.2 銀行業界をめぐるアメリカと中国の競争

長く銀行業界の中心にいたアメリカは、近年では中国の銀行業界に圧迫されています。

世界で最も多くの資産をもつ銀行が中国に変わってからというもの、アメリカの銀行業界の影響力は弱まっています。

今後も、中国の経済発展が仮想通貨の面からも予想出来ます。

その為、中国の銀行業界の業績は、アメリカの銀行業界を凌ぐものとなるでしょう。



3. 銀行業界ランキング

本項では、日本の銀行業界に焦点をあててランキングトップ 3 を発表していきます。


1 位は、三菱 UFJ フィナンシャルグループです。

総売上は、 5 7144 億円で、国内最大規模のメガバンクにふさわしい業績を残しました。

銀行名が広く知られている為、利用者からの信用も厚い点が強みです。


2 位は、三井住友フィナンシャルグループです。

総売上は、 4 7721 億円となっています。

独自の個人向けコンサルティング業務や、企業向けのリスク分散対策を講じたことも吉と出て、このような業績をおさめているのでしょう。


3 位は、みずほフィナンシャルグループです。

総売上は、 3 2152 億円です。

みずほフィナンシャルグループは、国内のメガバンクの中で最多の ATM 設置数を誇っています。

利用者の利便性を考えた取り組みが評価され、多くの売り上げを得ることになったのです。



4. どんな仕事があるの?

銀行に関わるお仕事は、銀行員があります。

業務内容は、「総合職」と「一般職」で異なります。


総合職に就いた場合、昇進を目的として度々転勤を経験しながら銀行業務全般を行います。

多くの場合、総合職に就くと数年間のうちに銀行本店の管理職まで昇進します。

そこでは責任を伴う仕事を任される為、預金・貸付・為替などあらゆるお金に関する知識が必要になります。

残業も多い分、平均月収は高く設定されています。


一方、一般職は、限られた地域内での内勤を行います。

預金や貸付業務の知識をつけ、各店舗の窓口で接客するのが主な業務内容です。

一般銀行でも信託銀行でも、銀行員が行う業務内容は共通しています。



5. 銀行業界の今後の課題

銀行業界は、今後さらなる発展を遂げる為にどのような問題を解決しなければならないのでしょうか。

本項では、銀行や信託銀行の今後の課題を 2 つご紹介していきます。

5.1 銀行で定期預金する人が減った

代表的な銀行のサービスに、定期預金というのがあります。

定期預金をすることで、銀行から利息がついて預金が少額ずつ増えていく仕組みです。

ですが、バブル崩壊後は、銀行から利息がつかなくなりました。

これにより、銀行で定期預金する人が減り、サービスが廃れつつあります。

銀行は、定期預金を引き出す際の手数料で利益を得ます。

当然ながら、サービスの利用者がいなくなれば、銀行も利益を得られなくなります。

利息に関する問題を見直すことが、銀行業界の今後の課題なのです。


5.2 信託銀行の営業に関する問題

信託銀行が行う業務のうち、投資信託が収益の大部分を占めています。

が、今や投資信託を利用する人が独学で豊富な知識を持っています。

その為、信託銀行で何かを相談したり、サービスを利用することが少なくなったのです。

上記と同様に、サービス利用者が減ることによって収益が減ります。

信託銀行でも、ユーザビリティを追求した新サービスを作ることが求められています。

それとともに、信託銀行のサービス利用者に対して、手数料額を上げることも視野に含めていく方針です。


6. まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、メガバンク・信託銀行の業界研究をしてきました。

銀行業界の収益のほとんどを支えるメガバンクでは、信託銀行を利用した収益拡大が行われ続けています。

しかし、銀行業界の大きな課題として、そもそもの銀行や信託銀行のサービス利用者が減っているという問題があります。

この問題を解決しないことには、銀行業界の収益の安定化は見込めないでしょう。

銀行や信託銀行で、売り上げが順調なサービスに関連する新サービスが作られれば状況も変わってくるのではないでしょうか。