野村不動産は分譲マンションの「PROUD」などを展開している大手不動産会社ですが、就活生にも人気の企業の1つです。ここでは野村不動産について就活生が知っておくべき情報についてまとめて説明します。




野村不動産ってどんな企業?

野村不動産は1957年に野村証券から分社化されて誕生した会社で、総合不動産会社としては業界5位に位置する会社です。株式は野村不動産ホールディングスが100%所有しており、野村不動産ホールディングスは2006年に東証一部に上場しています。野村不動産がグループの中心となっていますが、他にも野村不動産投資顧問や野村不動産アーバンネットなど不動産関連の企業があります。

野村不動産単体では売上約4000億円でグループ全体の連結売上は約5700億円となっています。また、野村不動産単体で従業員約1900名、グループ全体で約6500名が働いています。

野村不動産は総合不動産会社の中でも、分譲マンションに強みを持っており、「PROUD」「OHAMA」というブランドを展開しています。特にPROUDは人気があり建設、販売、管理を野村不動産が一貫して行う事によって高品質のサービスを提供しています。また商業施設や物流施設などの企画・開発・運営なども手掛けています。


その職種と年収

野村不動産の平均年収は公開されていませんが、親会社の野村不動産ホールディングスは平均年収を公開しています。それによると野村不動産ホールディングスの平均年収は1000万円前後となっており、全上場企業の中でも高い方だと言えます。

野村不動産の平均年収について考えた時に、野村不動産ホールディングスの中でも売り上げの6割から7割程度は野村不動産によって生み出されており、野村不動産の1人あたりの売上約2億円と高くなっている事から、野村不動産ホールディングスの平均年収と大きくかけ離れた年収にはならないと考えられます。
大卒総合職の初任給は22万2200円という事で一般的な初任給の給与水準ですが、その後の給料の上昇幅は他の企業と比較しても高いと考えられます。特に営業職の場合同業他社の事例を見ても高い事が予想され、平均以上の成績を上げていれば30代半ばまでには年収1000万円は超えると考えられます。

新卒の募集職種は総合職(全国勤務型/首都圏勤務型)、事務職という2つパターンが用意されています。総合職は全国勤務型であっても、首都圏勤務型であっても勤務地以外の待遇は変わりません。総合職と一般職の違いは普通の企業と同様で、一般職はおもにバックオフィス業務を担当し初任給も19万5000円と総合職より少し低くなっています。

不動産営業という性質上、離職率が高いイメージがありますがマイナビのデータによれば入社3年後の定着率90%以上、有給消化率50%、育児休暇取得率90%以上と言う事で比較的職場環境が整っていると考えられます。

導入研修後に総合職、事務職共に各部署に配属される事になります。配属先としては住宅事業、オフィスビル事業、商業施設事業、物流施設事業、CRE戦略支援業務、資産運用事業、再開発事業、海外事業が考えられます。


新卒採用の選考フロー



野村不動産では毎年50名前後の新卒を採用しています。採用方法はオーソドックスで、プレエントリーを行った後に、エントリーシートを提出し適性検査を受けた後に合格した場合は面接に進めます。面接は全3回で東京本社で実施される最終面接で合格すれば内定となります。

また、合同の就活イベントはもちろんの事、「社員個別訪問会」「NOMURA REAL ESTATE WORKSTYLE」などの自社セミナーやインターンシップなども開催していますので志望度合いに応じて参加するかを考えてください。

選考の各ステップは以下のようになっています。

まずはエントリーシートについて、2017年のエントリーシートでは以下のような質問があります。

・自分なりにチャレンジングな目標を立てて何かに取り組んだ経験、その目標を立てた背景を教えてください。
・周囲と協力して集団で課題に取り組んだ経験について、自らの意志で担った役割とその取り組み内容や集団に与えた影響を具体的に教えてください。
・あなたが就職活動において大切にしていることを踏まえた、野村不動産を志望する理由を教えてください。

オーソドックスな質問となっていますが、比較的自分の過去のエピソードや就活の軸など内面に関する質問が多いので自己分析はしっかり行っておいた方が良いでしょう。また、求める人材像として「変化を厭わず、自ら考え、行動する、挑戦心をもった人材」を挙げているので、エントリーシートのエピソードはこれに合致したものを選んだ方が良いでしょう。

また、適性テストはオーソドックスなWEBテストなので特別な対策は必要ありません。

3回の面接については1回目が現場社員を相手にした学生2、面接官2の約45分の面接となっています。2回目は管理職を相手にした学生1、面接官1の約45分間の面接となっています。3回目の面接が最終面接で役員を相手に学生3、面接官3で約1時間の面接を行います。

どの面接も基本的にはエントリーシートの質問がベースになっていますが、面接官の裁量によってなぜその職種を目指すのか、どのような社会人になりたいのかなどのイレギュラーな質問をされる可能性もあります。
エントリーシートに書いている項目から外れた質問が来ても、事前に自己分析を行っていれば答えられない質問は無いはずなので、冷静に対応する事を心がけてください。

内定を勝ち取るためにやるべきこと

内定を勝ち取るためには、もちろん不動産業界の業界研究、野村不動産の企業研究、面接の練習などオーソドックスな事も必要ですがインターンシップへの参加は特に重要だと考えられます。

もちろん人気企業なので倍率が高いためにインターンに参加していても本選考で落とされる事は少なくありません。ただし、インターンシップに参加する事によって、不動産業界の業界研究や野村不動産の企業研究を他の就活生よりも深める事ができますし、インターン生向けのシークレットセミナー等も開催される事があるようなので、情報という面ではライバルに大きく差をつける事ができます。

ただし、野村不動産のインターンに参加するためにはそもそもインターンの選考をクリアする必要があり、インターン選考を突破するための手間、インターンに参加する手間を考えると、志望度が高くなければインターンシップによって得られるメリットは手間に見合いません。
また、いくら企業や業界の情報に詳しくなったとしても自己分析が十分に行われていないと面接でも自分の能力を十分にアピールする事ができないので、結局選考を通過できなくなります。

インターンシップに参加しただけで選考が有利になるという事は無いので、王道ですが自己分析と企業分析をきちんと行う事が内定を取るための近道だと言えます。

まとめ

以上のように野村不動産について説明してきました。不動産業界と言えば、営業ノルマがきつくて、ストレスが溜まるけど、営業実績が良ければ報酬が青天井で増えるギラギラした業界のようなイメージがあります。
たしかに野村不動産も総合不動産会社として高給ではありますが、相対的に離職率が低かったり、有給取得率が高かったりする企業なので、きついと言われている不動産業界でも比較的職場環境が整った会社であると考えられます。

就活で内定を獲得するためには、自己分析と企業分析と言う両輪をまわす事が重要ですが、特に不動産業界の場合、普段の生活で関わる事があまりないので、企業分析をどのように行うのかがとても重要になります。
インターンシップに参加する事が近道ですがインターンシップに参加するためにはまず選考を突破しなければならないのできちんと対策を行いましょう。