資格は就活に役立つのか?


資格があると就活に有利だと考えて資格取得に励む人は少なくありません。では、実際問題として資格は就活に役立つのでしょうか?


結論から言うと、資格の種類によって程度の差はあるにしても、資格は就活に役立ちます。ここで、資格が就活に役立つ理由をご説明します。


努力できる人間であることを示せる


資格取得には大抵、地道で継続的な努力が求められます。ですから、資格を持っているということは目的達成までしっかり努力できる人間であることの証拠になるのです。


知識・スキルを示せる


志望先の業界に関係のある資格であれば、その資格を持っていることで、仕事に必要な基本的な知識やスキルがあるとみなしてもらえるかもしれません。


業界に興味があることを示せる


これも志望先の業界と何らかの関係がある資格の場合に限りますが、時間をかけて勉強して資格を取得したということはその業界に本当に興味があることを示す材料になります。これは志望動機に説得力を加える助けになるでしょう。




就活に有利?!就活生にオススメな資格!


どの資格であっても就活に有利に働く可能性があります。でも、数ある資格の中でも特に就活に役立つ資格がいくつかありますので、それらをご紹介します。


TOEIC


グローバル化に伴い、多くの企業が英語力のある人材を求めています。英語が全く必要ない業種は別として、TOEICで高スコア(700点以上など)を出していればそれが選考の際に有利に働く可能性は高いです。


TOEICの勉強は就活のためだけでなく、将来的にも役に立ちます。TOEICのスコアを昇進や昇格の際の要件としている企業も少なくないからです。また実際に仕事をする際に英語力が役立つ場面は数多くあるでしょう。


簿記


簿記は業種関係なしに役立つ資格です。ただ、簿記は多くの人が持っているメジャーな資格のため、簿記2級や3級は他の就活生との差別化にはならず、選考に大きく有利に働くことはないかもしれません。ただ、簿記1級であればそれなりに取得が難しいため良いアピールになるでしょう。


また、簿記の勉強をしていると、企業の財務諸表を読むことができるようになり、その企業の財務状態についてよく理解できます。また、競合他社と比較してどのような特徴があるのかも読み取れます。ですから、簿記の知識は企業研究や志望先の企業を絞る上でとても役立ちます。


さらに、簿記の知識は社会人になった後にも役立ちます。会計やお金の流れについて理解することはあらゆる業種のビジネスの場で必要になるのです。


ですから、選考の際に有利に働くかどうかは別として、簿記の資格は取得しておいて損はないと言えるでしょう。


MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)


MOSはワードやエクセル、パワーポイントなどのマイクロソフトのソフトが使いこなせることを示す資格です。このようなパソコンスキルは現代のビジネスマンにとっては必須です。MOSを持っていると採用担当者も安心できるでしょう。


また、パソコンスキルは入社した後の業務でも非常に役に立ちます。特にエクセルを使いこなせる人は重宝される場合があります。


秘書検定


秘書検定では、秘書業務に関する知識だけではなく、一般常識・コミュニケーション能力・ビジネスマナー・ビジネス文書の作成の仕方・敬語の正しい使い方・電話応対の方法などが問われます。秘書検定を持っていれば、ビジネスに必要なマナーを既に学んでいるとみなされて、採用担当者に良い印象を与えられる可能性があります。


また秘書検定を通してビジネスマナーを学んでおけば、会社説明会や面接の場でもその知識が役立つでしょう。それが結果的に選考に有利に働く可能性があります。


志望企業の業務内容に直結する資格


志望企業の業務内容に直結する資格を持っているならば、企業への志望度の大きさを示すための良い材料になります。資格が応募条件になっている場合は別として、資格を持っているかどうかで採用・不採用を判断することはないと思いますが、志望動機の部分で説得力が増しますので他の就活生より一歩リードできる可能性はあります。


例えば、不動産業界であれば「宅地建物取引主任者」、証券業界なら「証券アナリスト」、金融業界であれば「ファイナンシャルプランナー」、アパレル業界であれば「カラーコーディネーター」などを取得することが有利に働く可能性はあります。


就活で資格を上手にアピールする方法とは?


資格を取ったらそれを就活で上手にアピールしたいものです。うまくアピールするために大切なのは「資格自体についてアピールするのではなく、資格を通して自分自身についてアピールする」ということです。メジャーな資格については採用担当者もよく知っているはずですので、資格自体についての説明はあまり有効なアピールになりません。その資格を通して自分自身についてアピールすることが大切です。そのためにどんな点を押さえておくと良いでしょうか?下記に重要ポイントを挙げます。


資格取得の目的を明らかにする

何のために資格を取得したのかを必ず説明するようにしましょう。資格取得を目指すきっかけになったエピソードや資格をどんなことに役立てたいと思っているかを伝えれば自分自身の人柄や関心についてのアピールになります。


資格取得まで努力したことを伝える

資格を取得するにあたって、どんな工夫をしたのか、どんな壁にぶつかり、どのようにそれを乗り越えることができたのか、などの経験を語りましょう。そうすることによって、目標達成のために努力できる人であることを伝えることができます。


スキルが生きた経験について語る

資格を通して身に着けたスキルが役立った経験があればそれを語りましょう。そうすることで、単に資格を持っているだけではなく、「生きた」スキルや知識を持っていることをアピールできます。


これからそのスキルをどう活かしていくのかを明示する

入社後にそのスキルを活かしてどのように会社に貢献したいと思っているのかを具体的に伝えましょう。その積極的な姿勢が高評価につながります。




就活中、資格なしはだめなのか?


資格は就活にとってプラス要素です。でも、絶対に資格を持っていないとダメかというとそんなことはありません。実際、資格を持っていることが内定に「直結」することはほとんどありませんし、資格がなくても志望企業の内定をもらうことができた人は大勢います。資格を取らない代わりに他の活動に打ち込んでそれが良い自己PRになった人もたくさんいることでしょう。


ですから、他にアピールできる点があれば資格を無理に取ろうとする必要はありませんし、ましてや、たくさんの資格を取るいわゆる「資格マニア」のようにはなるべきではありません。「就活のために無理して資格を取った人」「何をしたいのかよくわからない学生」ということで逆にマイナスの評価をされかねません。


ただし、TOEIC等、エントリーの時点で資格が必要な企業もありますのでその点は注意しましょう。資格を取っておかないと門前払いされることになりかねません。


いずれにしても、資格を取る場合には、目的意識をしっかり持って、本当に自分にとって必要と思えるものに絞って取得することをオススメします。




まとめ

今回の記事では、就活に資格が役立つ理由や就活に有利に働く資格をご紹介しました。資格は就活に必須な訳ではありませんが、役立つことも多々あります。ですから、早い段階で資格について調べて、就活中に武器になると思った資格については取得に向けて準備を始めるようにしましょう。