運悪く自然災害に巻き込まれる可能性は誰しもあります。
そんな時に加入しておくと良いのが損害保険です。
今回は、損害保険業界について幅広く解説していきます。
損害保険業界についてご興味のある人は、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。

1. 損害保険業界とは

損害保険業界とは何かを知ることで、業界研究がはかどります。
以下より、損害保険業界の特徴、損害保険の販売方法、損害保険の今後についてお伝えしていきます。

1.1 損害保険業界の特徴

損害保険業界とは、各種損害保険を主力商材とする業界です。
私たちが生きていく過程で、身の回りには様々なリスクがあります。
そのリスクに対する補償をする為、損害保険の販売を取り決めたのが損害保険業界です。

保険業界は、3つの分野に分かれています。
第1分野は、年金保険や死亡保険など人の命に関わる生命保険です。
第2分野は、自動車関連の保険や自然災害に関する保険で、損害保険はここに当たります。
第3分野は、医療や介護に関する福祉の保健です。

損害保険業界は、保険業界のなかでも競争環境が変わりやすい業界です。
保険を利用する人々のニーズが変わる度に、損害保険会社の売り上げも変動しています。

1.2 損害保険の販売方法

損害保険会社は、2つの販売方法をとっています。

1つ目は、直接販売です。
インターネットを使い、損害保険会社から顧客に損害保険を直接的に販売する方法です。
直接販売は、知名度のある損害保険会社でないと契約獲得はしづらい傾向にあります。
よって、会社名のブランディング力を高めることが、多くの契約獲得に至るコツです。

2つ目は、保険ショップや代理店などによる間接的な販売方法です。
損害保険会社は、保険ショップや代理店に営業活動を行い、第3者に販売を任せます。
この販売方法は、業務委託した保険ショップや代理店の営業力で売り上げが決まります。

1.3 損害保険業界の今後

損害保険業界は、顧客のニーズが細分化したことにより、多方面の分野の損害保険を扱っています。
ここ最近では、高齢化社会となった影響から介護関連の損害保険も販売されています。
また、スマホやタブレットからも申し込める損害保険も導入されています。
今後は、どの損害保険会社も新たな分野を開拓し、独自の損害保険を作っていくでしょう。
競争は以前にも増して激化することが想定出来ます。

2. 損害保険業界のビジネスモデルと加入状況

損害保険業界のビジネスモデルや加入状況はどうなっているのでしょうか?
以下より、詳しく説明していきます。

2.1損害保険業界のビジネスモデル

損害保険業界が取り扱う損害保険は、大きく分けて5種類に分類されます。

1つ目は、「自動車保険」です。
これは、自動車保険の加入者が保有する車に関わる不慮の損害について補償する保険です。
2つ目は、「火災保険や地震保険」です。
同じく自分に落ち度がない火災や地震などの自然災害が発生した場合、損害を被った金額を割り出し、損害保険で補えるシステムになっています。
3つ目は、「住宅保険」です。
住宅保険は、第3者によって自宅の中の物を壊されたり、金品を盗まれた際の補償を行う保険です。
4つ目は、「旅行保険」です。
国内・海外を問わず、旅行時に発生した不慮の傷害の補償は旅行保険で賄えます。
5つ目は、「身体保険」です。

自分または家族が障害を被った際は、身体保険で補償をしてもらえます。
例えば、ケガをした際にかかる医療費についても、身体保険に加入していればそこから支払うことが可能になるわけです。

2.2 損害保険の加入状況

自然災害や不慮の事故を懸念する人は、何かしらの損保保険に加入しています。
なかでも、自動車関連の損害保険への加入者が多く、損害保険業界全体の6割以上を占めています。
日本では、度重なる増税が起こっています。
消費税率がまた引き上げられる前に、自動車を保有している人たちが自動車関連の損害保険に加入している状況です。
また、自然災害関連の保険への加入者も増えています。
首都圏を中心に起こり得る地震について、ニュースで頻繁に報道されている影響でしょう。

3. 損害保険業界ランキングベスト5

みなさんは、「3メガ」という用語を聞いたことがありますか?
損害保険業界では、競争率の激化や売り上げの順位変動が日常茶飯事に起こっています。

平成27年から平成28年現在までの第1位は、東京海上ホールディングスです。

東京海上ホールディングスは、国内損害保険事業にかなり力を入れています。
従来の損害保険会社の概念を覆す「通販型の損害保険」も販売していることで有名です。

第2位は、MS&ADホールディングスです。

グループ会社には、三井住友海上火災保険やあいおいニッセイ同和損保保険など有名どころも加わっています。

第3位は、損保ジャパン日本興亜ホールディングスです。

高齢化社会となった日本の未来を考えるべく、高齢者向けの損害保険を強く推しているのが特徴です。
上記の3社が、損害保険業界の中枢を担っています。
グループ会社を多数牽引するホールディングスならではの保険料収入が目立ちます。

第4位につけているのは、トーア再保険です。

再保険とは、保険会社の為の損害保険です。
損害保険加入者に対して高額な損害補償を行うと、損害保険会社は準備金不足のリスクを抱えることになります。
この事態を防ぐ為の再保険で保険料収入を得ているのが、トーア再保険というわけです。

第5位は、共栄火災海上保険です。

共栄火災海上保険では、個人向けと事業者向けの2つの損害保険を販売しています。
約款や見積もりなどもインターネット上から確認出来る親切さが魅力でしょう。

4. どんな仕事があるの?

損害保険会社では、どのような仕事をするのでしょうか?
以下より、わかりやすくお伝えしていきます。

4.1 損害保険の代理店営業

損害保険会社から依頼された保険商材の契約獲得をするのが、損害保険の代理店営業です。
損害保険の代理店営業では、多くの場合は営業経験を必須の採用条件としています。
なかでも、売り上げの計算など数字に強い営業マンが重宝される傾向があります。
見込める年収は、おおよそ300万~700万です。
大手損保会社の代理店ほど年収が高い傾向にあります。

4.2 損害保険のテレフォンアポインター

損害保険のテレフォンアポインターは、電話営業で損害保険の契約獲得をする仕事です。
こちらも、損害保険会社の代理店となります。
代理店で対面営業をする場合とは違い、未経験でも積極採用している会社が大多数です。
雇用形態は、派遣アルバイトが大部分を占めています。
自由な働き方を求めるのであれば、損害保険のテレフォンアポインターがおすすめします。

4.3 損害保険の損害調査業務

損害保険の損害調査業務は、文字通り、損害保険の損害額を算出するのが仕事です。
会社によっては、損害保険会社へのコンサルティング業務を行うこともあります。
専門知識が必要となる為、資格を保有している人は就職の際に有利になります。
おすすめは、損害保険登録鑑定人という資格を取得することです。
働きたい損害保険の分野を決めておくのも大切です。

5. まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は、損害保険業界について解説してきました。
損害保険業界では、年間単位で保険料収入の順位変動が起こっています。
損害保険業界に就職することを考えているなら、業界の仕組みやランキングについても情報を仕入れておきましょう。
逐一、損害保険業界で扱う損害保険の分野についても知っておくことが大切です。
資格取得も学生のうちに積極的に目指すことをおすすめします。