タイトルに驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そうです。インターンシップは、ものによっては100倍を簡単に超える倍率のものもあるのです。

ですが考えてみると、何も不思議なことではありません。一度に参加できる人数は大企業でも数十人単位が限度でしょうから、大企業や大手ベンチャーなどの人気のあるインターンシップの倍率は何十倍という桁になります。

そこで今回は、「インターンシップの倍率」についてお話ししていきたいと思います。

インターンによって倍率は様々

インターンシップの倍率は、種類によって異なります。リクナビの調査によれば、企業の受け入れ人数とインターンの応募人数あたりから算出したインターンシップの倍率の全体平均は2.6倍というデータがあります。
しかし、これはあくまで全体的な数字であって、企業規模や業種によって様々なばらつきが出てきます。

「なんだ、2倍くらいなら意外と大したことないじゃん。」 と思った方。

現在ではどこの企業でもインターンシップを行っていますから、その数を考えれば確かに全体的な倍率は決して高くはないでしょう。

ですが、誰しも知っている企業や名前を聞いたことのある企業ではそうはいきません。この記事のタイトルは決して誇張ではないのです。
なにせ、日本企業のうち99%は中小企業なのですから。

では、インターンシップの分類ごとの倍率としてはどうなのでしょうか?

以下で、インターンシップごとに予想される倍率とその理由について述べます。

・短期インターンシップ

長期・短期・1DAYの3種類の中では、短期インターンシップの倍率が最も高くなるでしょう。いちばんベーシックなインターンシップであることもあって、多くの人が参加の申し込みを行うのは短期インターンシップです。いくつかの記事で述べていますが、各インターンシップのメリットとデメリットを比べると短期インターンシップがいちばん人気であるのも当然かと思います。
大企業や大手ベンチャー企業はかなりの割合で短期インターンシップを実施していますので、そういった点でも全体的に高い倍率になることが考えられますね。

そういった点から、申し込みの倍率が100倍を超えるインターンシップは、ほとんどが短期インターンシップになるでしょう。
学生に人気のある企業の多くが実施するのは短期インターンシップですからね。

・1DAYインターンシップ

1DAYインターンシップの倍率は、他の2つと比較すると真ん中に位置するのではないでしょうか。1DAYインターンシップは、1日という短い期間のため手軽なぶん、多くの場合は複数日程で実施されます。そのため、希望日が固定されているのでなければ、どこかの日程には引っかかる可能性が高いです。基本的に複数日程での実施の場合には、その分参加人数もばらけるので倍率は相対的に低くなります。

しかしながら、1DAYインターンシップは募集人数にやや余裕を持っていることが多く、「とりあえず参加してみよう」という人も実はかなり多いです。そのため、全体的な倍率は短期インターンシップほどでないにしろ高めになるかと思います。

・長期インターンシップ

長期インターンシップの倍率は、他の2種類に比べるとやや低いでしょう。理由としては、インターンシップそのものが長期間であること、長期インターンシップを実施している企業は未だ多くないということ、内容がやや専門的なものが多く、参加ハードルが他と比べて高くなってしまうことが挙げられるかと思います。すでに就職したい企業が決まっており、その企業が長期インターンシップを実施しているのであれば応募してみるのもアリだと思います。

長期インターンシップの倍率は、募集人数にもよりますが、目安としては多くても3倍前後といったところでしょう。よほどの人気企業でない限りは十分にチャンスがあるインターンではないでしょうか。
長期インターンシップは募集人数が他と比べて少なくなる点も特徴のひとつです。実務に携わることが多いので、あまり大人数での募集はされないことが多いです。ですから絶対数が少ない分、倍率としてはそのくらいになるかと思います。
ただ、長期間にわたって実施されるだけあってインターン生は企業の採用担当の方にも覚えてもらえますから、内定につながりやすいという点では短期・1DAYに比べると圧倒的に有利になると言えるでしょう。

大企業とベンチャー企業の倍率の違い

では、大手企業とベンチャー企業のインターンシップにおいて、倍率に違いは出てくるのでしょうか?



結論から言ってしまえば、おそらく大企業とメガベンチャーと呼ばれる企業とで比較した場合、倍率自体に大きな差はないかと思います。
ただ、もし大企業といわゆる「ふつうの」ベンチャー企業とを比較するのであれば、それは大企業の方が高い倍率になるでしょう。
エントリーシートや面接といった選考に関しても、大企業の方が厳しいと考えられます。

ですが、企業にもよりますがベンチャー企業のインターンシップは募集人数が限りなく少ないという場合もあります。そういった場合には、もしかすると大企業よりも難しいベンチャー企業もあるのかもしれません。

なんにしても、インターンシップの倍率が知りたい場合には採用時の倍率を参考にしてみると良いのではないでしょうか。
以下でも触れますが、インターンシップは採用活動においても重視されており、インターンシップを受けた学生がそのままエントリーすることが非常に多くなっています。ですから、採用時の倍率はひとつの目安になるといえるでしょう。

人気なインターンの倍率ってどのくらい?

ここまでいろいろとお話ししてきましたが、実はインターンシップの倍率を公表している企業は少なかったりします。

特に大企業になればなるほど、わざわざインターンシップの倍率を公表したりはしないのです。

ただ、近年は就職活動・採用活動においてインターンシップは非常に重要な位置を占めてきており、人気企業の採用時の倍率から考えればインターンシップの倍率が100倍になる企業が存在することは推測できるでしょう。

ちなみに、東洋経済オンラインの記事によれば、大手食品メーカーである明治の採用に関する倍率は2750倍にもなるそうです。
(出典:http://toyokeizai.net/articles/-/61377)


そのほか採用人数に対する応募人数の倍率をランキング形式で表示していますが、もはや笑えてくるレベルです。
このような数字を見てしまうと、インターンシップの倍率が3ケタに届くというのも不思議ではないのではないでしょうか。

ですから、人気企業のインターンは最低でも2ケタ倍になるくらいの認識で考えるのが確実かと思います。
人気企業のインターンシップに参加したい方は、くれぐれもきちんと準備してくださいね。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、インターンシップの倍率についてお話ししてきました。

インターンシップの倍率は、企業・業種・種類によって様々ですが、平均的には2~3倍前後、人気の企業になると何十倍という倍率になるものもかなりあります。

インターンシップは、採用活動においてもここ数年でより重要なものになってきています。インターンシップがひとつの関門になっているという企業も実は少なくありません。

大企業ともなれば、募集人数に対して応募人数が非常に多くなり、高い倍率になるのも自然な話です。

ですから、周囲と差をつけるためにも、早めの準備をおススメしたいと思います。
インターンへの参加だけでなく、自己分析や適性検査対策、面接対策など、早めに始めておいて損はないですよ。

就職活動が開始される3月まではあと少しです。頑張ってくださいね。

今回のお話が、皆さんのお役に立てれば幸いです。