1. インターネット業界とはどんな業界?現状と動向について

インターネット業界とは、ポータルサイトやインターネットショッピングサイトなどを展開する企業が含まれる業界です。高い成長性を誇る企業が多く、新興企業が急成長と遂げるケースも見られます。将来性が大いに期待できる業界と言えるでしょう。


また、近年ではスマートフォンの急速な普及に伴う SNS 利用者の急増などで多くの人の生活に欠かせない業界となっています。売り上げを伸ばしている成長企業が多いため、人材採用にも積極的な企業が少なくありません。就職するときはまだ規模が小さくても、自分が働く中で成長を続ければ、世間に誇れる会社になる可能性を秘めている企業もあるでしょう。




2. 国内はヤフー、楽天独占状態 各社の強みとは

新興企業が続々と登場してはいるものの、日本国内のインターネット業界では、ヤフーと楽天の 2 社によるシェアが極めて高くなっています。 2 社は身近なサービスを多数展開していることから、実際にサービスを利用した経験のある人も多いでしょう。では、ヤフー、楽天それぞれの強みを見ていきましょう。


まずヤフーは、検索エンジンを提供している企業として有名です。海外企業が提供する Google を使用する人も少なくありませんが、ヤフーも人気の高い検索エンジンの 1 つです。ニュースやオークションなどのサービスを利用したことがある人もいるでしょう。知名度の高い検索エンジンを提供していることで、検索データをビッグデータとして活用し他のサービスの改善につなげられる点がヤフーの強みの 1 つです。事業間の相乗効果を有効活用して今後も業績を伸ばす可能性があります。


楽天の強みは、「楽天経済圏」と呼ばれることもあるほど楽天系列サービスが多岐にわたっている点が強みと言えます。楽天は楽天市場をはじめとするモール型 EC サイトを展開しています。楽天市場などでショッピングをすれば楽天ポイントが貯まる仕組みにより利用客にお得感を与えています。実店舗でもミスタードーナツなど楽天ポイントを貯められる店舗が見られ、ポイントを貯めたい・使いたいために楽天の各種サービスを利用する層の囲い込みを行いやすくなっています。



3. 海外は Amazon Google が独占 各社の戦略とは

海外に目を向けると、インターネット業界では Amazon Google (社名:アルファベット)が圧倒的な勢力を誇っています。では、 Amazon Google の戦略についてもチェックしておきましょう。


まず、 Amazon についてはオンライン書店ビジネスからスタートし、今では日用品や家電など多種多様な商品をインターネット通販形式で販売するようになりました。日本を含めた世界各国でビジネスを展開しており、多くの利益を確保しています。


すでに大きな収益が得られている Amazon ですが、依然として成長を続ける姿勢を崩していません。成長姿勢が鮮明に読み取れる点としては、利益を配当金の形で株主に還元することなく、成長投資と振り向けていることが指摘できます。株主還元が重視される時代においても成長投資を重視していながら株式市場の評価は高く、成長を重視する Amazon の戦略は一定の評価を受けていると言えるでしょう。


具体的な成長戦略としては、小売店の取り込みを進めています。アメリカ合衆国では小売企業が大手のウォルマートやメーシーズなどを含め、 Amazon の勢力拡大によって苦戦を強いられています。実店舗を持つ小売企業のシェアを切り崩すことができれば、 Amazon 経済圏が拡大することとなります。


Google は検索エンジンの提供のほか、動画サイト Youtube の運営などを行っています。 Google は先端技術を活用した事業に積極投資しており、安定した大企業としての地位を固めるのではなく、成長企業であり続けることを目指しているようです。利益を積極的に投資に振り向ける姿勢は Amazon と共通しており、成長重視の姿勢が実を結べば Google の存在感は長期にわたって大きなものであり続けることになりそうです。



4. インターネット業界の仕事

成長性が著しいことから、インターネット業界に高い関心を持つ人もいるでしょう。とはいえ、インターネット業界の仕事についてきちんと理解できていないケースもあります。就職したものの思っていた仕事と違った、という事態にならないよう、インターネット業界の仕事内容を知っておきましょう。


インターネット業界の仕事の中で近年人材不足が深刻なものの 1 つがシステムエンジニアです。システムエンジニアは、必要とされているシステムを設計するお仕事です。従来はアナログで行っていた作業をデジタル化する流れが続いていることから、今後もシステム設計の需要は高いと考えられます。


システムエンジニアと合わせてインターネット業界の代表的な仕事と言えるのがプログラマーです。子供の習い事としてプログラミングを学ばせる家庭が出てきているなど 、世間からの関心が高い仕事の 1 つです。プログラマーはシステムエンジニアが設計したシステムをもとにプログラムを組むお仕事です。プログラミング言語を駆使しながら、適切かつ効率よく動作するプログラムを作成する力が求められます。


システムエンジニアやプログラマーと聞くと、高度な専門性が求められるイメージがあるでしょう。そのため、インターネット業界に入ることを躊躇してしまうかもしれません。しかし、インターネット業界の仕事には専門性の高い業務だけでなく、事務や営業といった業務もあります。インターネット業界に関心を持っている人は、プログラミングなどを学ぶ意欲がない場合でもお仕事ができるチャンスが十分あると知っておきましょう。



5. インターネット業界ってどんな人が向いているの

成長性が高く、人材不足に苦しむ企業も多いインターネット業界には、いったいどんな人が向いているのでしょうか。


まず、自ら新たな知識や技能を習得する意欲が高い人はインターネット業界に適しています。インターネット業界は変化が激しく、企業も業界の変化に合わせて展開するビジネスを修正する必要があります。そのため、業界に入ってからも新たなスキルを学び続ける必要があります。新たなことを学ぶことに楽しさを感じられるのであれば、インターネット業界におけるスキルアップに対してストレスをあまり感じずに取り組めるでしょう。


また、専門性が高いプログラマーやシステムエンジニアを目指すのであれば、論理的に考える習慣が身についていることが望ましいです。プログラムを適切に動作させるためには論理的思考が求められるからです。感情よりも論理を組み立てて決断・行動するタイプならインターネット業界に向いていると言えます。


さらに、転職も含めた柔軟なキャリア形成を受け入れられる人の方が、インターネット業界に向いているタイプです。インターネット業界では新興企業が続々と登場しているほか、既存企業も新分野への進出に意欲的です。そのため、自分が新卒で入社した企業に定年まで勤め続ける可能性は、他の業界と比べて低いと考えられます。自分の希望やスキルに合わせて時には転職も検討しながら柔軟にキャリアを形成できるのであれば、インターネット業界での活躍チャンスが広がるのではないでしょうか。



6. まとめ

業界は成長著しい業界です。インターネット通販の利用者増が続いていることなどを考えると、今後も業界規模は拡大するでしょう。

日本ではヤフーと楽天、海外では Amazon Google が高いシェアを誇っているインターネット業界ですが、新興企業も多数生まれています。独占企業も守りに入るのではなく積極的な新分野進出を進めていることから、時代の流れに合わせて常に変化している業界と言えます。そのため、好奇心旺盛で業界・会社・自分がそろって成長することに喜びを感じられる人が、インターネット業界に向いています。

適性があると感じた人や、企業の成長と共に実現し得る年収アップなどに期待している人は、インターネット業界を目指してみてはいかがでしょうか。