就職活動を始める際には、まず何をするでしょうか?
就活サイトで早速求人探し、などという人はいないでしょうか?
求人情報を探す前に、やらなければならない重要なことがあります。
それは、自己分析です。
「自己分析?そんなことする意味あるの?」と思う人もいるかもしれませんが、自己分析に意味がないなどとんでもないことです。
意味は大アリです。
これをするのとしないのとで、結果が大きく変わってくる、就職活動における重要な第一歩なのです。
ここでは、効果的な自己分析のやり方や重要なポイントについて、ご説明したいと思います。

はじめに

自己分析とは、そもそも何なのでしょうか?
自己分析とは、自分が持つ性質やスキル、人柄などを深く掘り下げ、自分自身について分析し自分を知ることです。
自分のことなど自分が良く知っていると思うかもしれませんが、実は意外とそうでもありません。
自分のことなのに、自分が一番よくわかっていないということもあるのです。

例えば、過去にあなたが経験してきたことを全て思い出せますか?
自分が持つスキルを全部言えるでしょうか。
過去の成功体験や失敗体験について、人に細かく説明できるでしょうか?
このような自分に関する情報というのは、意外と意識の奥深くに眠ってしまっているか、すっかり忘れ去られているのが普通です。

この自分に関する情報を思い出すことこそが、就職活動に大いに役立つのです。
自分のことを知らずに、自分に合う仕事や就職先を見つけられるわけはありません。
面接の場で自分のことをアピールすることも、できないのです。
自己分析は、就職活動の出発点です。


自己分析の目的

自己分析は何のために行うのでしょうか?
自己分析は、自分を知るための行動です。

では、自分を知ることが就職活動の何の役に立つのでしょうか?
自分を知ることで、自分の強みや弱み、持っているスキル、能力、過去の経歴や成功体験、失敗体験、サークル活動や大学の研究における実績や成績を思い出し深く理解することができます。
そうすることで、どの企業が自分に合っているかを知ることができ、さらに、書類審査や面接で自分をアピールすることができるのです。

自分を知らずに、どの企業が自分に合っているのかを知ることはできません。
そして、書類選考や面接の場で、自分の良さを知らずに自分のことをアピールすることはできないのです。
また、自分の過去の行動や自分が持っているものを思い出すこともできます。
過去に経験してきたことを一つ一つ思い出すためには、自己分析というフェーズが必ず必要です。
過去を一つや二つ思い出したところで、面接の場で効果的にアピールすることはできません。
過去に成し遂げた仕事や行動を一つ一つ洗い出し、当時のエピソードなどを細かく思い出して書き出す、そして、全ての経歴や行動を並べてどのエピソードを使うのが一番効果的かを考える、このような行動を取らないと就職活動に使える自己分析結果を得ることはできません。

一分や二分考えるだけでは、到底就職活動に役立つ自己分析にはならないのです。
しっかり深く考えて自己分析結果を導き出すことで、就職活動に使う武器を得ることができるのです。


効果的な自己分析のやり方!

自己分析の有用性を認識することができたら、実際に自己分析をしてみましょう。
とは言っても、何から始めればいいのか、具体的に何をどうすればいいのかわかりませんよね。
自己分析の手法は決められたものがあるわけではありません。
自分について深く知ることができれば、どんなやり方でも良いのです。
ここでは、具体的な自己分析の方法と、どのように行えば効果的にできるかについてお話ししたいと思います。

まず、自己分析をする際には、紙とペンを用意しましょう。
パソコンでも結構です。
何か、記録するものがあればOK。
そこに、自分についての情報を、どんどん書き出していきましょう。
その際には、いくつかの観点を決めてそれに沿って出していくことで、効果的に自己分析を進めることができます。

観点とは、自分の強み・弱み、アルバイトやサークル活動などの経歴全部、スキルや資格、専門知識、成功体験・失敗体験、アルバイトやサークル活動、大学の研究の中で工夫したこと・苦労したこと、得たものなどです。
観点についても決まったものがあるわけではありません。
ここで上げたものをヒントにして、自分なりに観点を作り出しても結構です。
そして、その一つ一つの観点について、自分に関する情報をとにかくたくさん洗い出していきましょう。
この段階では、体裁などを気にする必要はありません。
ブレーンストーミングの要領で、とにかく思いついたことをどんどん上げてみてください。

過去の経歴に関しては、今まで生きてきた中で成し遂げてきたことを全て書き上げるつもりで、書いてみましょう。
特に、アルバイト活動や大学での研究活動、サークル活動の詳細や成し遂げたことを細かく書き出しましょう。
その時の自分のポジションやチームを組んだ場合はメンバーの数、活動期間、生産物があればその内容、活動の成果など、具体的な数字を使って表すと効果的です。
また、教育係として後輩を指導した経験やチームリーダーとして活躍した経験、留学経験やボランティア経験などは、特に強いアピールになります。
仕事の成果を表す定量的な情報も重要ですが、活動の中で改善した内容や苦労した点、工夫した点などの定性的な情報も重要です。
苦労した点や工夫した点などは、エピソードも思い出せる限り書いてみましょう。

とにかく、あなたの過去に関することは、何でも書くのです。
情報の整理はその後でも構いません。
出せるだけ出すことで、あなたがアピールできる内容が広がり効果的な自己分析をすることができます。

自己分析をする上で大事なポイント

自己分析の具体的なやり方について見てきましたが、どんなことに気を付けながら自己分析をすすめれば良いのでしょうか?
分析をする上で大事なポイントについてお話ししたいと思います。

・様々な観点から自分について思い出す

自分についてのあらゆる情報を効果的に引き出すためには、様々な観点を用意してその観点に沿って思い出すことがポイントです。
自分の強みや弱みについてだけ考えようとしても、どうしても考えが偏ってしまいます。
そうではなく、苦労した点、成功した点、人とのかかわりについて、後輩の教育について、など多様な観点を用意することで、多角的に自己分析を進めることができます。
観点が多ければ、それだけ考えの軸が広がり思い出せる情報量が増えるのです。

・紙に書き出すことがポイント

紙でもパソコンでも良いのですが、一度書き出すことで情報が見える化されます。
心の中で考えるだけでなく一度外に出して見える化するというのが、大事なポイントです。
見える化することで、客観的に自己分析の結果を見ることができる、一度文章として表現することで内容を練ることができる、書いた情報からまた他の情報を引き出すことができる、記録することで忘れないというメリットがあります。

・第三者に見てもらう

自己分析をして得た情報を一度きれいにまとめ、誰かに読んでもらうのもポイントです。
第三者に見てもらうことで、「この仕事の成果はあまりすごいとは思えない」とアピール度について客観的な評価を得られますし、「この情報はわかりにくいがどういうことか?」と表現を直すこともできます。
自分だけで考えていても、わからないことはたくさんあります。
一度誰かに見てもらうことで、客観的な情報に改善することができるのです。

最後に

自己分析と一言で言っても、意外と奥が深く重要なことであるとわかっていただけたのではないでしょうか。
自己分析は就職活動の出発点です。
自己分析をすることで、自分を正確に知り、強いアピールができるという強力な武器を手に入れることができるのです。