短期インターンには「企業の雰囲気を知れる」といったメリットがあり、長期インターンには「スキルが身につく」「視野が広がる」などのメリットがあります。長期インターンの参加者は全学生の10%程度ですが、日本を代表する大企業が「長期インターンでの実務経験がある学生を募集する」と明言するなど、その需要は今後ますます高まりそうです。

本記事では、短期(中期)インターンと長期インターンのメリットについて、両方を経験した現役早稲田生の目線から解説します。

はじめに、主に大学3年生を対象とした「短期(中期)インターン」のメリットからご説明します。

短期(中期)インターンに参加するメリット

①参加した企業からの内定獲得に有利になる場合がある


ほとんどの場合、短期インターンに参加する方の第一目的は「内定獲得」です。人気企業のインターンの中には「本インターンで優秀な成績を収めた学生には、本選考の一部を免除する場合があります」と明言されている場合があるからです。

それどころか「内定者の過半数がインターンシップへの参加者」と言われている会社もあるので、入社したいと考えている企業が明確にある場合は、就職活動を始める前に調べておくことをおすすめします。

反対に「本インターンの内容は、本選考とは一切関係ありません」と公言している会社もありますが、よほど短時間で、説明会のようなインターンシップでない限り、基本的に本選考と何かしらの形でつながっていると考えて構いません。

もしあなたが人事担当者だとしたら「インターンシップで好印象を持った参加者の名前と顔を覚えておく」ことはしますよね。そう考えると、あえて「インーンシップ成績優秀者」の枠を設けていなくても、自分をアピールするチャンスであることには違いないのです。



②社員と交流できる機会を得られる


インターンシップは採用活動の一つですから、会場には必ず人事担当社員がいます。その人事担当者は、本選考で皆さんのエントリーシートをチェックしますし、本選考の面接にも関わるでしょう。

そもそも「面接」に漕ぎ着けるまでのステップが多い就職活動においては「面接をして、直接話したら気に入ってもらえる」人材が、エントリーシートやウェブテストで足切りにあってしまう事例が数少なくありません。それほどまでに、直接会ったことがない人間に自分の魅力を伝えるのはとても難しいことです。

だからこそ、人事担当者に話しかけ「顔と名前を覚えてもらう」こと自体に、とても価値があるといえます。

そしてもちろん、「社員」とは、人事担当者だけを指しているわけではありません。 たとえば説明会型の1dayインターンシップでは、会社で働く一般社員を招き、リアルな話を伺える機会が設けられている場合があります。

また、グループワークなどの実践型インターンシップでは、その会社の最前線で活躍しているエース社員が、各グループのメンターとして付いてくれる場合があるのです。

与えられた課題への自分たちの回答に対し、現場経験を踏んできた社員の直接指導を受ける機会は、非常に貴重です。

さらに、会社によってはその年の内定者(=大学4年)が出席していることもあります。内定者の皆さんは、まだ歳も近く、同じ大学生なので、より参考になる意見が聞けるかもしれません。

内定者からその会社の選考活動についてのお話を聞いた場合、得られる知識は最新の情報です。自分と似た境遇の人や、就活の軸が似ている内定者に出会えたらラッキー。ネットで拾った情報や人づてに聞いた話より、信憑性が高いですよね。

③会社の雰囲気が分かる


短期・中期インターンシップは、基本的にその会社内で行われます。社員の皆さんが、普段どのような雰囲気で仕事をしているのかをなんとなく知ることのできるチャンスなのです。

どのような服装で働いているのか、どのような経歴を持った人が集まっているか、上司と部下の関係はどのように見えるか、忙しくピリピリした雰囲気か、同僚同士の仲は良さそうか…など、実際に目にしないと分からない情報を手に入れることができます。

そこから、企業が「どんな人物像を欲しているか」を分析できますし、自分が実際に入社して働いている様子もイメージをしやすくなりますよね。この「会社で働く姿を想像する」ことはとても大切で、そこで働く自分の姿が想像できないのなら、おそらく自分が行くべき会社ではないのでしょう。

④就職活動本番のための練習となる



就職活動では、多くの企業が、内定獲得までのプロセスとして何段階ものステップを設けています。そして、内定を獲得するためには、その選考過程や倍率に負けず、最後まで選考を勝ち進まなくてはいけません。エントリーシート、ウェブテスト、一次面接、二次面接、グループディスカッション…どれも、失敗できません。

しかし、今まで普通の大学生だった私たちが、いきなりエントリーシートの書き方や、面接の際のマナー、受け答えを完璧にこなすのは少し難しいですよね。

そんな時、インターンに応募、参加した経験があれば、重要な本選考に行き当たりばったりで臨まなくて済みます。エントリーシートも、面接も、グループディスカッションも、インターンを通して経験しているのでですから、緊張せずに本選考を受けることができるでしょう。

⑤参加するための競争倍率が高いので、経験が自信に繋がる


一般的に、インターンの競争率は、本選考よりも高いと言われています。ですから、参加するインターンによっては、参加した経験自体が自信につながる場合があるのです。

競争率が高い企業のインターンは、当然、応募者、参加者共に優秀な人の割合も増えます。そんな中、高倍率の選考をくぐり抜け、レベルの高い学生と共に課題に取り組む経験は、大きな自信につながるでしょう。

たとえそのインターンで大きな功績を残せなかったとしても「この企業のインターンに参加できたんだ」という自信が、就職活動においてあなたを前向きにしてくれるかもしれません。

⑥参加したこと自体がプラス評価になる場合がある 


インターンへの参加自体がプラスになる現象は、学生側にだけ起こることではありません。一部の企業では「インターンに参加したかどうか」が後ほどの本選考に大きく関わってきます。

勿論、多くの企業にとって「自社インターンへの参加経験」はプラス要素になるのてますが、なかには「内定者のほとんどがインターンの参加者」だと言われている企業もあるのです。そういった、インターン参加経験の有無を重視する企業を志望している学生は、インターンへの参加はほぼ必須です。

またある人気業界では、自社インターン以外に、特定の同業他社のインターンへの参加経験があることもプラス評価しているそうです。業界の人気度によっては「その業界のインターンに参加できる突破力」自体が一種のステータスになりうるということです。それほど、インターンの競争率は高いのです。

⑧インターン先で似た業界を志望する知人を作り、情報交換ができる



「どうせ連絡をとらなくなるので、意味がない」との声もありますが、インターン先で知り合った同志と連絡先を交換し、情報交換をすることで内定に近づいている学生もいます。

就活は、ときに「情報戦」と言われることもあります。同じ大学にサークルやゼミなど情報交換をできる特定のコミュニティを持っていない、就活の軸が自分と似ている仲間がいないなど、情報合戦を乗り越えるためのネットワークを持っていない人にとっては、就活時のネットワーキングがメリットになるかもしれません。

長期インターンに参加するメリット

さて、上記した短期・中期インターンは、就活生予備軍の大学3年生を対象にしたものがほとんどですので、「就活にどう活きるか」の視点で分析をしました。

一方で「長期インターン」は、ほとんどの場合学年不問です。むしろ、自身のスキルアップにかかる時間を考えた際、1〜2年生にこそ参加してほしいインターンです。

①早期内定を獲得できる



長期インターンの大半は、ベンチャー企業が行うもの。ベンチャー企業は経団連加盟企業が少ないため、採用に関するルールが適応されません。つまり長期インターンシップなら、バリューを発揮し、双方の合意があれば、「即内定」の可能性があります。

ここでいう「バリュー」とは、継続的に会社の売り上げに貢献するなど、求められた成果をしっかりとはっきすることを意味します。

雇用者の立場で考えると、短期インターンシップで課される架空の課題ではなく、実際に自社が抱える課題に対して長期的に取り組み、結果を残している人材を欲しいと思うのは当たり前だと思います。

また、一緒に働く過程で、雇用者は参加者の人柄や長所短所を知流ことができますし、逆に学生側は、その会社のビジョンや社内の雰囲気も知っています。その上で双方のた合意を得られている状態は、入社後のミスマッチも生まれにくいので、「採用したのにすぐやめられる」現象は起きにくいのです。よって、企業側も安心して採用することができます。

②社員と同じ目線で、共に働ける


多くの短期インターンシップでは、あくまでも「その会社について知ってもらう」目的が強く、「学生」と「企業」の関係がハッキリしています。

しかし、長期インターンシップで求められていることは「会社の戦力として働く」ことですから、学生も社員の一員として業務にあたることになります。詳しくは「⑤裁量が大きい」で後述しますが、大きな裁量を持って働く経験ができるのです。

裁量を持って働くことは、学生でありながら、社会人の働き方を学ぶことができるという意味で、とても重要なメリットです。

③会社の雰囲気を肌で感じられる


前半で説明した通り、短期・中期インターンでも会社の雰囲気を感じることはできます。

しかし、さらに「実感」を伴い、肌で感じることができるのが長期インターンシップです。

あなたが仕事で失敗をした際、良い成績を収めた際、周りの社員はどのような反応をしてくれるでしょうか。

それを実際に味わえるのは、長期間職場に身を置き、社員と同じ目線で働くことのできる長期インターンシップならではのメリットです。

④就活が本格化した際や、入社後に使える特別なスキルが身につく



長期インターンシップでは、さまざまな職種の募集があります。ライター、営業、エンジニア、企画…。どれも普通に学生生活を送っているだけでは身につかないスキルが要求されます。

しかも、世の中にはそれらのスキルを身につけるためにお金を払って勉強する講座や、学校まで存在します。一方で、長期インターンは有給ですから、お金を払うどころか、お給料がもらえるのです。

さらに、インターンで得られる学習は、ただ知識を増やすだけのインプット学習とは違います。学んだことを実際のビジネスの現場で活かし、インプットとアウトプットを同時並行で行える非常に効率の良い学習方法なのです。

「InfrA」経由でエンジニアインターンをしている学生からは、「学校で習っているだけでは分からない実践的なスキルを身につけることができた」、「今までプログラミングの際に必要なコードは、自分にだけ分かればいいと思っていたが、長期インターンを始めてからは、コードの書き方を始めとし、周りの人のことも考えて開発をするようになった」との声を聞いています。

⑤裁量が大きい


短期インターンでは、「会社の戦力として働くこと」を求められているわけではありませんから、出される課題は一つで、時間単位で区切られています。

その一方で、長期インターンは実際のビジネス現場で働くのですから、当然裁量は大きくなりますよね。

さらに、長期インターンの受け入れ先であるベンチャー起業は規模が小さく、起業したてのタイミングだと「社員2人と学生インターン1人」ほど なのサイズ感の企業もあります。

その人数で事業を進めるとなると、否が応でも1人当たりの裁量権が大きくなりますよね。その分責任も増えますが、主体性を持って働きたい人には良い環境だといえます。

⑥経営者との距離が近い



上述したとおり、多くのベンチャー起業のサイズ感は非常に小さいです。ですから、オフィスはマンションの一室だったり、コワーカースペースの一角だったりします。

すると、大企業だとなかなか会えない幹部レベルの社員たちと、机を隣り合わせて作業をすることになります。経営者から直接指導をいただいたり、自分の意見を直接提案することが可能なのです。

「これから会社を盛り上げていこう」と社員同士のコミュニケーションを大切にしている企業では、経営者とご飯を食べに行く機会などもあるかもしれません。

基本的に経営者は並々ならぬハングリー精神を持ち合わせていますし、豊富な経験を積んでいますから、そこで聞けるお話は良い刺激になるでしょう。

特に将来、起業を志している学生にとっては、自分にとって最も身近で最もリアルな先輩を持てることになるので、とても大きなメリットだといえます。



インターンのメリットのまとめ

以上が、短期(中期)インターンと長期インターンのメリットです。インターンに参加すると、将来の働き方や、自分の向き・不向きが明確になるため、自信を持っておすすめできます。

大学2年生など、早くからインターンに参加することで、周囲の学生に差をつけることもできます。ぜひこの機会に、自分にあったインターンを見つけてみましょう。