航空業界とは?

 

華やかさでも知られている航空業界ですが、就職先としても年齢を問わず花形に相

航空業界とは、単に人を運ぶだけに留まらず、旅客や貨物を輸送することを事業とする業種のことを表したものです。最も顕著であるのが、全日本空輸(ANA)日本航空(JAL)でしょうね。最も最初に誕生した航空会社が日本航空です。第二次世界大戦を経てサンフランシスコ条約によって航空権を有することによって生誕したという経緯があります。その後、日本ヘリコプター輸送株式会社と極東航空株式会社とが合併したことにより、全日本空輸が誕生しました。
 
そのほか、日本航空に合併される前の亜国内航空(JAS)も存在していたのですが、この3社が主要な航空会社として存立していました。現在では顕著なとおり、全日本空輸と日本航空とが航空業界を独占しているといっても過言では状況ですが、航空業界初期の段階から存在していたのです。

 

航空業界でのお仕事とは

航空業界は、旅客ないしは貨物の輸送を行う事業であるものの、その職務内容は実に多く存在しています。その代表的なものを一部列挙していきます。
 
まず、総合職事務ですが、各空港や各営業所などに存在しています。これらの地で経験を経た後で、一般の管理部門や旅客管理部門、貨物事業部門などといったように航空業界の枢要たる事業に係る部門へと異動することが通例です。
 
次に総合職技術ですが、これは現場経験を積み、航空機の航路に係る整備及び機体に係る整備に関する計画の策定、さらには、サードパーティーたる航空機やエンジンの製造を手掛けている各メーカーとの交渉を実践するなど、徐々に専門性を担保される分野を管理していくことになります。
 
客室乗務員は、航空機機内においての各種サービスを実施していくとともに、万一の航空事故に備えて保安要員としての役務をも提供しています。
 
次いで、ご存知パイロットですが、運航乗務職と称します。これはおなじみ航空機を操縦することにより、乗客ないし貨物を各目的地まで運搬する役目を負います。
 
そして、ドラマなどでもおなじみ航空整備士ですが、航空機の点検や整備、補修など定期的なメンテナンスを実施していきます。
 
これ以外にも航空業界には諸々の職種が存在しているのですが、特に重要であるものが地味ではあるものの、保守点検に係る業務であるといえるでしょう。人命を左右しかねない極めて責任重大な立場であることから、単に外見上の憧れのみでは務まらない職種であることは明らかです。

航空業界の現状と今後の動向


航空業界の現状を見ると、業界規模としては3兆4000億円以上となっているのですが、航空業界としてみれば、大規模とはいえませんよね。平均年収についても688万円と一般的な職種よりも高額な傾向があるものの、世代を超えて憧れを持たれている業界としては低めと思われる人も多いのではないでしょうか。

しかし、現状からみれば、海外からの観光客などの増加やアジア経済の隆盛により、回復しつつあります。その理由の一つが、羽田空港及び成田空港の滑走路整備によるもので、さらに航空機が到来できるようになったためであるといえます。
 
そして、格安が強みであるLCCの増加により、航空業界が活性化していき、業績が回復したというのです。これに伴い、全日本空輸や日本航空などの主要2社も価格を見直したために、さらに安価になり利用しやすくなったことが大きいといえます。
ただ、主要2社についての飛行距離は長距離に及ぶために、LCCのような機内サービスの削減が不可能な場合もあるようですから、反対にサービスの質を向上させていくことを視野に入れているというのです。
日本国内でのLCCは、AIRDOをはじめ、スカイマークやジェットスタージャパン、それにビーチアビエーション、バニラエアなどが該当しています。
 
将来的にも、旅行者の増加は顕著であることが予測されており、羽田空港の国際線が増加したことを受け、さらに利用者の獲得に邁進することでしょう。航空業界は主要2社が大部分を占めてはいるものの、LCCの登場によって競争する余地が誕生したというべきであって、今後の価格改定にも期待できることでしょう。
 
それは良い話なのですが、今後航空業界が抱えていく課題として挙げられるものに、パイロットの人員が不足していくことが挙げられます。現時点でのパイロットの平均年齢に照らせば、これが定年を迎える2030年が懸念されますよね。このことは2030年問題と呼ばれているようです。
パイロットの教育のためには、多大な費用を捻出する必要があることから、LCCの登場によってさらに困難となってしまいます。
 
LCCの数は現時点でも相当な数が存在しているのですが、本来は航空業界の市場規模が小さかったところへ、多数の企業が群がったことから、過密になったのです。LCCの強みは安価であることですが、収益についても安くなることから、今後続々と辞退するか、新規参入が続発する可能性もあるといえます。利用者を確保していき、新規サービスの策定や路線をいかにして確保していくかが喫緊の課題というべきでしょうね。

熾烈を極める価格競争によって、何らかの作業工程が何か一つでもおろそかになってしまえば、重大な事態をも惹起しかねません。何をおいても先に安全性が第一に重視すべきであって、就職時にはこのような事項に照らした上で検討していきたいものです。


 
航空業界 売上高ランキング

 

これまで述べてきたとおり、主要2社が独占しているものと考えられるのですが、そのほかにも航空会社は存在しています。

とはいっても、主要2社であるANAホールディングス日本航空が、それぞれ18000億円弱、13000億円となっており、売上高ランキングでも1位と2位を占め、圧倒しています。

3位には、日本郵船が846億円でランクインしているのですが、この企業は三菱会社の地域産業において中核をなしています。商船会社では著名であって、世界的にも大規模といえるほど大きな海運会社なのです。

4位には、パスコが527億円でランクインしています。このパスコは航空測量会社に相当する企業であって、その分野では、日本で最大の企業であり、測量によって地形や地図をデータ化していき、様々なサービスにて提供しているというのです。

そして、5位に473億円でランクインしたAIRDOですが、本来は北海道国際航空株式会社と称し、その名称どおりに本社が北海道に所在しています。
 

気になる年収は?

航空会社の気になる年収を見てみましょう。

すると、先ほど売上高ランキングにおいて3位にランクインしていた日本郵船が、1036万円と首位に躍り出ています。次いで最大手2社が後を追う形になっています。

2位がANAホールディングスで853万円となっており、3位が日本航空で679万円、4位がアジア航測で678万円、パスコが5位で633万円となっています。
勤続年数については、2年というANAホールディングスを除けば、各社概ね10年以上と長期間勤務可能ということになってはいるものの、ANAホールディングスの場合は、持株会社へ移行したことが響いているといえるでしょう。
 

まとめ

 
いかがでしたでしょうか?航空業界は主要2社が著名ではあるものの、事実上も独占しているものといえる状況でしたね。
ただ、日本航空は経営破綻を生じさせてきた経緯があるため、将来的な存続が危ぶまれないとはいい得ず、他方で近年登場したばかりのLCCについても問題がないとはいい得ません。

直近でのオリンピックの開催により、就活生に注目されることが明らかな航空業界ではあるものの、苛烈な価格競争にあっても、安全性を何よりも優先させる姿勢を就活生側からも評価していきたいものですね。
そして、航空業界に就職することにより、自己がどのように貢献できるかを入念に踏まえておきたいものです。