アンバサダーとは?

アンバサダーとは特定の企業のブランドや商品を応援し、周りに広めていく人、いわゆるその企業のファンでありかつ、その魅力を広める人のことです。

アンバサダーという職業が、マスメディアからソーシャルメディアの時代へと移り変わってきたために注目されています。

マスメディアはテレビや新聞、雑誌のことです。大衆に瞬時に情報を浸透させることができますが、コストが高く、一方的な情報の経路となります。

一方、ソーシャルメディアは、SNSツール(Facebook, Twitter, mixiなど)を使用し、個人が情報を発信することができ、広範囲な情報発信技術を有することが特徴です。小難しい説明になりましたが、簡潔に言うと、誰でも情報を広めることができて、SNS上で情報が拡散していきます。興味のあるユーザー(情報の受信者)が情報を発信する発信者側になることで双方向に情報のやり取りができます。一言でイメージしやすく言うと、口コミです。皆さんもご存じの通り、口コミは商品・サービスの販売促進に多大な影響を与えます。当然、ソーシャルメディアを利用する方がマスメディアを利用するよりも格段に安いです。このソーシャルメディアを活用して企業、商品のブランディングをする動きがすでに始まっています。

ここで問題があります。情報を発信する個人がいなければ、商品のブランディングができませんし、情報が拡散することもありません。

その役割を担い、販売促進の後押しをするのがアンバサダーです。アンバサダーは口コミにより販促を促し、ネット上の評価を上げてくれます。魅力ある宣伝を作り、顧客を拡大していきます。また、商品に対して市場ニーズの情報を提供し、フィードバックをしてくれます。

アンバサダーというと、ネスカフェアンバサダーというのを聞いたことがあるのではないでしょうか?コーヒーカプセルやボトルを定期購入することを条件にネスカフェゴールドブレンドバリスタなどのコーヒーメーカーを職場用に無料で貸し出しをしてくれます。このシステムはゴールドブレンドバリスタの大きな宣伝効果を発揮したのではないでしょうか。

アンバサダーのインターンとは?

アンバサダーのインターンシップは他の事務系・技術系のインターンシップとは異なる点があります。事務系のインターンシップ、例えば企画のインターンシップだと、3日や4日から一週間のインターンシップが多く、その実習期間内でもリサーチから企画、プレゼン、実施の一通りの業務体験ができる場合があります。理系の技術系のインターンでも、二週間で十分貴重な体験ができ、仕事理解が深まります。あるいは事務系、技術系に関わらず、1デイのインターンシップも多数あり、多くの学生が参加しています。



一方、アンバサダーのインターンは長期になるものが多いです。インターンと言いながら、学生アルバイトのようなものも存在します。普段の大学生の生活と並行して行い、大学内でその商品を広めるなどアンバサダーの仕事を週何日か行う、というような感じのものです。マイクロソフトやラインミュージックが学生アンバサダーを募集していることは有名です。学生アンバサダーを募集している企業は大学へのメディアを形成するために実施しています。

具体的にアンバサダーのインターンを挙げると、先ほどのネスカフェがアンバサダーに関するインターンシップを実施しています。エントリ―の段階で「ネスカフェアンバサダー」プログラムに関するイノベイティブなアイデアが課題として与えられ、選考のためにそのアイデアの提出が求められています。この提出したアイデアでインターンシップの選考がされるわけです。合格すると、一か月ほどの期間でそのアイデアの実現を目指して実習が行われます。また、その過程でフィードバックをしてもらうという形になります。

アンバサダーという職種に求められる能力としては、チームワーク、創造性、企画力、プレゼン能力などが挙げられます。これらは、イノベイティブなアイデアを推進していくうえで有利に働くでしょう。しかし、忘れてはいけないことがあります。それはアンバサダーとは何かということです。冒頭でも書きましたが、アンバサダーはその会社、商品のファンなのです。その会社、商品の熱烈なファンであるから、ソーシャルメディアを通じて周りの人へその魅力を拡散して、新たなファンを作りだしてきます。つまり、アンバサダーに必須の能力は、その商品が好きで周りにも共有したいという熱意です。

普通は大学三年生など、翌年就活を控えた学生がインターンシップに参加しますが、学生アンバサダーは別に大学三年生や大学院修士課程の一年生だけが行うものではありません。アンバサダーの仕事に興味があれば誰でも応募することができます。

この記事を読んで頂き、アンバサダーについてなんとなく分かったのではないでしょうか?広告業界を志望する学生はぜひ学生アンバサダーを体感してみてはいかがでしょうか?ただし、広告業界とくくる必要がないと私は思います。確かに広告事業にカテゴリ化されるのかもしれませんが、これまでのいわゆるマスメディアとは違ったものであって、ソーシャルメディアというシステムが生まれてできた新たな職種と言えます。今後、アンバサダーという職業はより認知度を高め、広がっていくと思われまし、大学の専攻に関わらず、良い体験になると思います。