就活やインターンシップでは、面接に進む前の一次選考でグループディスカッション、通称グルディスを課す企業も少なくありません。
特に外資系企業やコンサルティング企業ではグループディスカッションを課すところが多いようです。

グループディスカッションは、聞かれる質問をある程度予測できる通常の面接とは異なり、グループのメンバーの適性や与えられたテーマなど、その時々の状況が大きく異なってくることから、対策が難しいといえるのです。

グループディカッションの対策を入念に行うためには、どのような基準でグループディスカッションの評価が決められているかをしっかりと把握しておく必要があります。

当記事では、そんなグループディスカッションの対策について解説していきます。




グループディスカッションの種類

グループディスカッションにはいくつかの典型的な種類やパターンがあります。


①抽象的な課題に取り組むもの

まず一つ目が、抽象的な課題に対して、グループで何らかの解を出すというものです。
例えば、「働くことの意味とは何か?」「30年後に一番必要とされるものは何か?」といった、漠然とした課題です。

このような漠然とした問いに答えるためには、まずは問いを定義することが大切です。
「30年後に一番必要とされるものは何か?」という問いであれば、30年後がどんな社会になっているか、どの分野で・誰にとっての「一番」なのか、「必要」というのは「売れる」という意味か役に立つという意味かなど、答えのない問いの解を導き出すためにも自分たちなりに詳細を定義するのです。

②資料・データに基づいてディスカッションするもの

企業から資料やデータを渡され、それを基に話し合い解を出す形式もよく見られます。

この形式では、資料やデータを正確に読み解く能力や、データの裏付けを基に客観的に意見を出したり反論することが重要になります。

➂あるテーマについてディベートを行うもの

一つのテーマについて賛成派と反対派など二つの意見に分かれてディベートを行う形式のものもあります。

ディベート形式では普通のディスカッション以上に自己主張が強くなってしまいがちです。ですが、自己主張を激しくぶつけ合うのではなく、相手の意見を尊重しながらもデータの裏付けをして自分の意見の正当性を冷静に説明できることが大切です。

④新規事業立案

ベンチャー企業やインターンシップでよく見られるのが新規事業をグループで立案するという形式のものです。

独創的なアイデアの発案やその事業の需要を裏付けるデータ収集、グループの意見をまとめて事業に反映するリーダーシップなど、それぞれが自分の得意なことを活かすことができると企業からのグループとしての評価も高くなるでしょう。


ほかにも、実際に企業の事例を用いてその売り上げを伸ばす方法を考える実践的なものや、フェルミ推定といった現実に調査し難い課題を扱うものまで、その形式は多様です。




グループディスカッションでは何を見られているのか?


面接よりもどんなポイントが評価されているのか見えづらいのがグループディスカッションです。

企業側としては、グループディスカッションにおいて、就活生らのコミュニケーション能力や協調性を主眼としてみているのです。
また、グループの中でどのような役割を担っているかを見ることで、その人の仕事における適性も見ています。

コミュニケーション能力や協調性については、相手の意見を否定するばかりではなく気遣いができるか・否定するのにも冷静に理由を説明できるか、自己主張をしすぎて周りが見えなくなっていないかなど、会社で仕事を進めるうえで不可欠なコミュニケーション姿勢が評価されます。

グループの中で担っている役割については、全員がアイデアを主張するのではなく、その裏付けを調査したりなど自分の得意なもので成果を出すことで、人事がその人が企業でどのようなポジションに向いているかをイメージしやすくなります。

このように、グループディスカッションでは面接では見られないコミュニケーション能力や職業への適性などがみられているのです。



グループディスカッションの進め方

グループディカッションを成功に導くためには、役割の割当が不可欠です。
グループディスカッションのグループ人数は5人程度の企業が多いとされています。企業側からの課題に対して、複数人の意見を包括しなければならないのですが、一人で独走してしまっては企業からの評価は低くなります。そのため、役割を割当ておくことが不可欠なのです。これによってディスカッションが円滑になってきます。

グループディスカッションには厳格な時間制限が設けられていることから、その範囲内で結論に至るようにし発表するといったことが課せられています。そうした意味でも、効率的に話し合いができるような準備をしておくことが大切です。

グループディスカッションの役割には、司会や書記、タイムキーパーや発表者など4種類のものが存在します。

まず、司会ですが、単にディスカッションを進行させるのみならず、発言が少なめなメンバーに発言を促したり、これまで出てきた主張とは違う観点からの主張を提案することも司会の役割なのです。

書記については、ディスカッションを記録していく役割を果たします。もしディスカッションが行き詰まれば、書記によって記載された文言に照らしつつ、再度ディスカッションに入ることも可能な場合があるのです。つまり、書記が気をつけなければならない点としては、時系列で記載すべきではなく、内容を踏まえた上で分類することです。
また、どのような点が拮抗しているか・どんな問題点が出ているかも記録しておくと、議論が落ち着いたときにもう一度整理したいポイントが明確になります。

タイムキーパーについては、そのままの意味で時間を計測する役割を担っているのですが、グループディスカッションにおいては、さほど仕事がないことから、専任にする理由もないです。よって、もし人数が不足しているようであれば、書記や発表者などほかの役割が兼ねるようにすることもオススメです。

発表者については、グループディスカッション終了時に発表する役割を果たします。企業によっては発表の場を設けない場合もあります。発表の場では、どのようなポイントがみられるかというと、とにかく分かりやすくまとめて喋ることが求められてきます。
無論のこと、グループディスカッションの内容を延々と喋り続けたとしても分かりやすくはありません。

「●に関して●という結論に至った→その理由は●●というもの」というように結論を先に話すようにすると、伝わりやすいでしょう。

分かりやすく話す能力は、グループディスカッションのみならず、面接などほかの選考においても評価に繋がってきます。
そのため、グループディスカッションに留まらず、普段から結論から喋ることを意識しておきましょう。



事前の準備はしっかり行おう

当然ながら、グループディスカッションとは、一人だけで目立つこと目的とするものではないのです。印象づけることを目的として司会をしたにせよ、グループをリードできなければ却ってマイナスともなりかねません。

グループ内のメンバーの性質や特性に照らした上で、役割を決めていくことが重要なのですが、役割の決定に時間を費やしすぎれば、グループディスカッションの時間がなくなってしまいます。そうなれば、企業としても役割すら満足に決定できない協調性に欠けたグループとみなされることが明らかです。役割の適用が不十分であれば、良い評価は与えられないといえます。そして、いったん与えられた役割に対して、変更を申請するとなれば、これも同様に協調性に欠けるものとみなされてしまいます。

よって、グループディスカッションでは、何の役割であっても果たせるように事前の対策が必要となってくるのです。




グループディスカッションの対策ポイント

①グループ内での役割を決める

グループディスカッションでは、企業側から課題以外には特に指示が出されないため、グループで自発的に決定しなければならないことに注意が必要です。グループ分け当初は、発言が出ないこともあり得るために、この際に役割を決定する旨を提案してみましょう。

ただ、そのような際にのっけから積極的にリードしていけば、企業側から協調性に欠けるものとみなされかねないなどと懸念する就活生もいるのではないでしょうか。無論のことグループディスカッションをしている際に終始一人だけが話していては、そのようにみなされるでしょう。

しかし、役割を決定したり話し合いを主導することに関しては、積極性のある人物として良い評価が得られます。

②課題や話し合いのパターンを学んでおく

「グループディスカッションの種類」という項目でも挙げたように、グループディスカッションにはいくつかの典型的なパターンがあります。
それぞれのパターンごとに重視しなければならないポイントも違うので、パターンごとの特徴について頭に入れておきましょう。

➂業界や企業の研究・最新のニュースで知識量を増やす

グループディスカッションの中では、アイデアや意見を主張しなければなりません。その際に、業界・企業研究で知識を付けておくと、意見を言う場面で役立つことがあります。
また、最新のニュースについても常にチェックするようにして、ビジネスに関する知識量を増やしておきましょう。
企業の実例を使った課題や新規事業立案の課題では特に知識を活かせる場面も多いため、人事へのアピールにつながります。



最後に

以上のとおり、グループディスカッションについての役割や、その役割における重要な対策ポイントについて解説してきました。
グループディスカッションでは、自分だけを傑出させようとか、印象強くさせようなどという魂胆では、選考に漏れてしまいかねません。そして、絶対に合格する手段というものも存在しません。役割に応じて評価されるポイントや対策などが異なってきます。

結局、グループディスカッションで重要視されることは、グループが一丸となって受かるという意思なのです。グループが一体となり、ディスカッションをこなし、結論を提案することが最も有効なアピールといえるのです。グループディスカッションが苦手な人は多いでしょうが、練習を重ねれば、必ず上達します。入念に練習しておきましょう。