基本的に就活にリュックはまずい

就活中は何かと荷物も多くなり、リュックで出掛けようと思う就活生も少なくないでしょう。容量も大きく機能性もあり、身体への負担や動きやすさを考えるとリュックは便利ですよね。社会人でもスーツにリュックというスタイルは見かけます。そのため、学生が就活で使用しても問題なさそうに思えますが、就活中のリュックはNGです。

なぜかというと、リュックはカジュアルなアイテムであり、ビジネスの場にふさわしくないと思われてしまうからです。スーツにリュックの社会人を見ると、なんだか違和感がありませんか?基本的にリュックはスーツスタイルに合わないんです。就活はその人の能力やアピールだけでなく、マナーや見た目も重視されます。

見た目というのは、服装や髪型やメイクに清潔感があるかどうかや、面接の場にふさわしい持ち物を用意しているかなどです。面接官は就活生の中身だけでなく、そういった見た目の部分もよく観察しているので、就活では相手に与える印象が大切なのです。就活は学生の延長ではなく、社会人としての一歩を踏み出すためのものです。ビジネスシーンでは、ビジネス用のバッグを使うのが一般的です。世の中では、ビジネスシーンで使用するための鞄がたくさん作られていますよね。そういった鞄が多数あるなかで、リュックはカジュアルな印象を与えます。リュックを使うことで、入社後もビジネス上でのルールやマナーを守れないと判断されてしまうのです。

また、リュックを背負っているとスーツにシワがつきます。他の人は手で持つタイプの鞄なので、自分だけスーツにシワがついている状態になってしまうでしょう。床に置くのにもリュックは不便です。へたってしまい自立しにくいので、面接中も横に置いてあるリュックがだらしなく感じられます。

いい鞄を使っているからといって加点されることはないでしょうが、リュックを使っていることで減点されることはあります。「リュックのほうが使いやすいから」や「みんな似たようなバッグだからリュックにしてみよう」という考えで就活にリュックを使うと、思わぬ評価をくだされてしまうので注意しましょう。

就活にふさわしいバッグはなに?

リュックがNGという理由がわかったところで、就活にはどんなバッグがふさわしいのかを見ていきましょう。就活の場で使う以上、マナーや相手に与える印象を考えることで適切なバッグを選ぶことができます。

就活には、「黒無地のビジネスバッグ・ブリーフケース」がふさわしいです。ありきたりであっても、就活の見た目で必要なのはオシャレさではなく、マナーと清潔感です。バッグで他者と差別化を図る必要はありません。無難な黒無地のビジネスバッグが一番好印象を与えます。

男性であれば、全体にナイロン素材が使われているものが、軽さと丈夫さを持ち合わせているのでオススメです。所々に革が使われているものだとベルトや靴との相性もよく、上品なビジネススタイルとなります。シャドーストライプが入っている程度の柄であれば問題ありません。

女性であれば、素材は合皮がオススメです。軽いだけでなく上品さもあり、スーツに合うので使い勝手が良いでしょう。女性の場合、荷物が多くなり手持ちでは持ち運びが大変なので、肩に掛けられるトート型のバッグが主流です。買う前に肩に掛けてみて、食い込みにくいものが良いでしょう。

見た目の上品さは良いことですが、高級なブランド品を使うことは避けましょう。もしあなたが面接官だったら、一流ブランドのバッグを使っている就活生に対してどう思いますか?「アイテムを揃えてカタチばかり気にしているな」とか「オシャレに気を遣っていて真剣味が足りないのでは…」などと思いませんか。一般的な就活バッグを持っている隣の学生を好印象に感じませんか。就活では様々な企業の人達に見られることになるので、好みや印象もその人によって変わってきます。ただ、シンプルなビジネスバッグであれば、どんな人にも対応できるでしょう。

デザインの次は、機能面に着目してみましょう。まずは床に置いて自立することが大切です。自立しないと、椅子や机に寄りかからせることになりスマートさに欠けます。また、男女ともに持ち手の部分が下がるタイプだと、コートをバッグの上に置けたりするので便利です。容量としては、A4書類が余裕を持って入るくらいが良いでしょう。ギリギリの大きさだと出し入れが結構難しいです。そのほか、水筒・ペットボトルや急な雨のための折り畳み傘など、夏にかけて本格化していく就活において欠かせないアイテムが入るようなものを選びましょう。

リュックが許される場合

就活では、説明会を含めて面接時にもリュックを使う場面は基本的にありません。ただ、一部の業界ではリュックでも問題ないとする企業があります。たとえば、アパレル業界はありきたりな就活スタイルを嫌う傾向にあるため私服での来社を呼びかけていたり、マスコミ業界、IT業界、ベンチャー企業などは持ち物などの細かいところは気にしていなかったり、ということもあります。あくまで例であり、その業界のすべての企業に当てはまるわけではないので気をつけてください。

また、選考に私服で来るよう指示があった場合、リュック可ではあります。しかし、選考である以上はフォーマルな場です。パーカーをきたり、サンダルを履いたりという服装はもちろんNGです。それと同じで、私服OKの場合でもカジュアルなリュックはあまり使用されていません。

ここまで見てきたように、就活でリュックは使えないものとして考えたほうが良いです。ただ、自転車移動するためにリュックを使いたい方やPCを持ち運びたいなど、どうしてもリュックを使用したい方もいるでしょう。
そんな方は、「3WAYバッグ」を選びましょう。3WAYバッグとは、1つで「手で持つ」「肩に掛ける」「背負う」ができるバッグのことです。シーンによって使い分けられることが特徴です。3WAYバッグであれば、リュックにもビジネスバッグにもなり得るので使い勝手が良いでしょう。収納力が高いこともメリットです。3WAYバッグは就活の場でも使えますが、3WAYバッグだからといってリュックスタイルのまま企業に行ってはいけません。移動中はリュックで、企業や会場に入るときは手で持つタイプにしましょう。
色や柄も、同様に落ち着いたものを選びましょう。基本は黒無地です。素材もやはりナイロンなどがオススメです。レザーは主張が強くなってしまいます。外側にポケットがたくさんついていたり、いかにもリュックのような商品もあったりしますが、見た目がシンプルなものにしましょう。

まとめ

就活の場でリュックを使うことは避けましょう。ただ、3WAYバッグをうまく使えば、移動中はリュックとして、選考の場ではビジネスバッグとして使用することができます。
就活は、その場のマナーや見た目の印象で評価が変わってきてしまいます。就活生の中には、就活だけのためにバッグを買うのはもったいないから、入社後も使えるようなものを買おうという人もいるでしょう。
その気持ちもわかりますが、バッグひとつとっても会社のカラーがあります。使おうと思っていたバッグが内定先ではNGだったなんてことや、想定していたよりカジュアルなバッグでOKだったなんてことがありえます。
そんな不確定な要素があったり、就活でのデメリットを考えたりすれば無難なもので留めておいてはいかがですか。好きなバッグは入社後にいくらでも使えます。リュックを使っていたばっかりにマイナス評価を受けてしまった…なんてことにならないよう、就活の場ではシンプルなビジネスバッグを使いましょう。